真冬とは思えない程の暖かさとなる。
冬枯れた野に蝶々が舞っているのを見た。
花は何処にも見当たらず緑の草さえ在りはしない。
蝶々はなんだか戸惑っているようだった。
そう長くはない命だろうと知っているのに違いない。
予定通りの仕事納め。午前中は残り仕事、午後から掃除をした。
そうして手元に置いてあった現金でボーナスの段取りをする。
とは云えほんの寸志で雀の涙ほどであるが
この一年頑張ってくれた同僚と義父を労ってやりたかった。
義父は昨年同様に「俺は要らんぞ」と手を横に振るばかり。
それでも押し付けるように渡したら内心は喜んでいるようだった。
私が資金繰りに頭を痛めていることを知っているからだろう。
経理は全て私に任せているのが心苦しいのかもしれない。
私は昨夜も書いたがやれるだけのことをやったのだと思う。
その達成感は半端ではなかった。我ながら見事だと言いたい程だ。
いつも自分が試されているように感じていた。
諦めてはいけない。きっと何とかなると信じていた甲斐がある。
不安を数えていたらきりがない。それよりも希望を捨てないことだ。

3時には終えられ帰路に着く。
「来年も頑張ろうね」と義父達に声を掛けて職場を後にした。
サニーマートは今日も大混雑であたふたとするばかり。
とりあえず味付け数の子を買う。娘の大好物なのだ。
今日は職場でお客さんから猪の肉を貰っていた。
それからチキン館の「まるっぽ鶏」も。
それは大助かりで特に買う物も無いような気がしたが
お肉ばかりではと思ってサニーレタスとトマトを買った。
孫達の好物で和風ドレッシングを掛けて兎のように食べる。
猪は大根と一緒に圧力鍋で煮たらとろとろの柔らかさである。
夫と娘婿が大喜びする。めいちゃんも初めての猪であった。
あやちゃんは猪と聞いただけで怖いのだそうだ。
それも頷ける話で食べたら猪に襲われるかもしれない。
娘婿が鯵を釣って来ていたので塩焼きとお刺身にする。
娘は鯵を捌くのが初めてのようで大奮闘していた。
娘婿がお刺身を作ったら中骨に身が沢山残っていて大笑いする。
なんだかんだで結構豪華な夕食となった。
嬉しかったのは別々ではなく皆が一緒に食べられたことだ。
なんだかお盆とお正月が一緒に来たような気がする。
今年もあと二日となった。この一年のなんと早かったことだろう。
なんだか追い詰められているような気もするが
確かなのは生きていることなのだと思う。
不安が少しずつ薄れているのを感じる。
まだまだ「お終い」にするわけにはいかない。
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