2025年07月27日(日) |
ひねもす寝たり寝たり |
朝のうちにはにわか雨が降ったが午後には夏空が広がる。
入道雲が見え始めると蝉の声も聴こえ始めた。
気温は31℃、他の地域に比べると低目だが蒸し暑くてならない。
兵庫県豊岡市では39℃を超え各地で猛暑日が続出していたようだ。
庭先では早咲きの秋桜が風に揺れている。
後から後から蕾が見えており秋まで咲き続けるかもしれない。
これからの猛暑を何としても乗り越えて欲しいものだ。
鉢植えの秋桜は水やりが必須で娘が世話をし続けている。
オクラも同様であったがやはり葉が黄色くなり始めていた。
花が咲かないと実もならず日に日に憐れに見えて来る。
娘が仕事を持っていたら世話もろくに出来なかったことだろう。
私は何も出来ず娘に頼るばかりであった。

ひねもす寝たり寝たり。朝寝もすれば昼寝もする。
それでも今日は3時に目覚め大相撲の千秋楽を観ていた。
大の里は残念な成績であったが平幕の「琴勝峰」が初優勝をした。
観客先にはご両親が見えておりお母様が涙ぐんでおられた。
息子の晴れ舞台である。どんなにか感激したことだろうか。
「あーあもう終ったな」夫は既に相撲ロスになり始めていて
明日からの楽しみがなくなり途方に暮れている様子である。
それにしても2週間の何と早かったことだろう。
あっと云う間に8月になり一気に今年が終わってしまいそうだ。
一日一日を丁寧に大切に過ごさねばと思うが
背中を押されるように駆け抜けてしまうことだろう。
娘と夕飯の支度をしていたら「今日はお刺身はないが?」と訊かれた。
海が荒れているせいだろう高価で手が出なかったのだ。
月末が近くなりお財布も寂しい。来月には年金があるのでもう少しである。
しかし年金を食費に回せないのが我が家の実情であった。
月始めに娘達から食費を貰うのだが僅か5万円である。
それと私の収入を合わせて何とかやり繰りをしているのだった。
そのせいか月末は厳しくお刺身を買えない日もある。
娘婿には気を遣うことが多く今夜は申し訳なくてならなかった。
娘がお刺身の代わりに枝豆を茹でて食卓に置いており
何とか晩酌が整ったようでほっと胸を撫で下ろしていた。
「暮らす」ことはどうにでもなるように思えるが
我が家のように二世帯となるとけっこう厳しいものである。
娘は娘に違いないが何処かの奥様に思える時があるのだった。
他人行儀に感じる時は悲しくてやりきれない。
それでも笑顔を振りまき丸く納めて行かねばならないのだ。
私達夫婦はすっかり居候のようになってしまったが
「じいちゃん、ばあちゃん」と呼ばれて日々をやり過ごしている。
未来は見えない。ただ目の前に「明日」があるのは確かだった。
※以下今朝の詩(父の詩が書けた)
かくれんぼ
父の事を書こうとしている それなのに父が隠れてしまう
もういいかい まあだだよ
かくれんぼなんかしたことはない ただいつも父の背中を見ていた
その広い背中におぶさったこと ゆっさゆっさと揺れたこと
二十歳の頃父と別れた 父は声だけの存在となり どうしようもなく流れた歳月
孫の顔も見せてはやれなかった どんなにか抱きたかったことか
父は古びたアパートの一室で 誰にも知られずに死んでしまった
もういいかい もういいよ
冷たいはずの父の背中が温かい その背中におぶさるように 私は一晩中父と一緒に眠った
秋が深まり木枯らしが吹き始める頃
|