ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2026年02月16日(月) 人間だもの

ずいぶんと暖かな朝。午前中はたっぷりの陽射しであったが

午後から曇り空となりだんだんと肌寒くなった。

明日は平年並みの気温とのこと。2月らしい寒さとなりそうだ。

季節も律儀なもので「三寒四温」を貫いている。


今朝は暖かさを過信してババシャツを着ずに出掛けた。

正しく「年寄りの冷や水」となってしまう。

やはり春彼岸が過ぎるまでは暖かく着込んだ方が良いだろう。


昨日植えた「雪柳」をうっとりと眺める。

目の錯覚かもしれないが昨日よりも花が増えている様に見えた。

まだまだ蕾が見えているので明日の朝も楽しみでならない。



仕事は朝一でオイル交換、その後予約があった大型車が2台も入庫する。

自賠責と重量税の精算もあったので何とも気忙しい朝だった。

例の散髪屋さんが遊びに来る。定休日で暇を持て余している様子。

おまけに直ぐ近くで電気工事をしていてお昼まで停電なのだそうだ。

テレビも見られないと嘆くのでそれも憐れに思う。

忙しくて話し相手になれないことを詫びたのだが

「気にせんでもええよ」と云うのでほったらかしにしてしまった。

しかし気になってならない。常連のお客さんでもある。

私はいつも早弁をするのだがそれも出来なかった。

空腹になると胃が痛むのでそっと事務所を抜け出し

車の中で大急ぎでお弁当を食べる始末であった。

ポーカーフェイスであったが内心では早く帰って欲しいと願う。

これも仕事の内だろうかと嘆きたくもなった。

散髪屋さんはほぼ3時間も事務所に居座りやっと帰って行く。

義父も気なっていたようで「やっと帰ったな」と苦笑いしていた。


その義父は腰痛が酷いらしくとても辛そうに仕事をしていたのだが

お昼に事務所のソファーに腰を掛けるなり

「何の為に生きちょうのか分からんようになった」と呟く。

「もう何もかも止めたい」と云い、「ぽっくり死にたい」とまで云う。

いつもパワフルな義父らしくない弱音であったが

どうして聞き流すことが出来ようか。

「そうやね、しんどいね」と私が頷くと少しほっとした顔を見せる。

おそらくずっと張り詰めていた糸が切れかかっているのだろう。

肉体的にも精神的にも限界なのかもしれなかった。

そんな義父が憐れでならないがどうすることも出来ない。

せめて「心の整備士」となり義父に寄り添ってやらねばと思う。

嘆きたい時にはとことん嘆く。義父はロボットではないのだ。

「人間だもの」弱音を吐かずにどうして生きて行けようか。


後ろ髪を引かれるような気持であったが定時で帰路に就く。

義父は来客があり話し込んでいたので声も掛けずに帰った。

明日の朝にはきっとケロッとしていることだろう。

そう信じなければ「未来」も在りはしない。


大波小波。義父は難破船の船長であった。


※以下今朝の詩


   子雀

ちゅんちゅんと春
椿の木をゆらして
子雀たちが戯れる

花は一輪咲いている
蕾はそれはたくさん
やがて満開になるだろう

やわらかな風が吹き
溢れんばかりの陽射し
子雀はまるで天使のよう

咲けばぽとんと落ちる
そんな哀しみを知った
どうしようも出来ない
それが定めなのだろう

ちゅんちゅんと春
子雀たちは一斉に
空へ飛び立っていく



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