現実
彼のしたことは、責められない。
私を少しでも落ち着かせようとした、彼なりの精一杯。
過大な期待を抱く、悪い癖がまだ残っていた私のほうが
悪い。
全部、欲しかった。
全部、あげたよ
違うよ、半分だけだよ
ううん、全部あげてたよ
ようのために何もかも捨てようと思ったのに。
いつも、思うだけだったね。
そうだね、実行できなかった。
決意することと、その決意を実行することは
大きな隔たりがある。
ほんの好奇心だけど、聞いていい?
やめたほうがいい。
この答えがすべてを語っていた。
だけど、あえて確かめた。
思ったとおりだった。
いつもいつも周囲に負けてしまうね
そうだね…
彼だけを一方的に非難できない。
私を迎えに行こうとしたのに、拒否した。
未練を断ち切って欲しいと伝えた。
歯車が噛み合わないままだった。
俺たちはどちらかが近づこうとすると
必ずうまくいかなくなる。
だから、少し離れたところにいたほうがうまくいく。
彼の言う全部は、私の望んだ全部ではなかった。
だけど、彼にとっては全部だった。
このずれが、どんどん広がっていった。
私も彼も、大きく包み込んでくれる
大きな翼が欲しい。
同じものを欲するから、お互いの翼になりえない。
順調に進んでいると思ったのに、
彼の実際は、停滞している。
私たちは似たもの同士だ。
2004年11月25日(木)
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