年下の友人
テレビを観ていると、Sちゃんの従兄弟が出ていた。
Sちゃんには、以前の職場でとてもお世話になった。
歳はずいぶん下だけど、色んなことを教えてもらったし
食事に行ったり、飲みに行ったりした。
今も、私の次の部屋に遊びに来るのを楽しみにしてくれ
ている。

従兄弟を見て、顔もそうだけど生真面目なところが
Sちゃんに似ているなと思った。
「芸能人になると、とたんに親戚や友人が増える」
誰でもそうだろうけど、有名人と知り合いだとか
親戚だとか言ってみたいものだから。

Sちゃんは吹聴するより、その従兄弟に負けたくない
頼りたくないと、東京に行く時も黙っていた。
 そこまで意識しなくていいんじゃない?
と、Sちゃんに言ったけど、そんな私も滅多に話さない。
Sちゃんが東京にいる従兄弟の話を、誰にも言わないで
と前置きした時、
 そういうココだけの話っていうのは、絶対にココだけの
 話にならないものだよ
と笑って、止めたんだっけ。

部屋を探しているとき、シェアする手もありだなと
浮かんだのは、Sちゃんだった。
プライベートな空間や、生活の時間帯を考えて
結局、言い出さなかったけど。
一緒に暮らすなら君よりSちゃんのほうがいいなと
思った。






2004年12月05日(日)

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