現実
ここに来て、初めてタクシーに乗った。
行きは、60代のおしゃべり好きな運転手さん。
年配の人の話す方言を聞き取ることは
なかなか難しかったけれど、共通の話題で
君以外と、初めて話せて楽しかった。
帰りは無口な運転手さん。
見納めになる町並みを目に焼き付けた。
最も頼りたくない親に結局頼まなければ
ならなくなり、簡単に入居審査が通った。
こんな親を持つことを、本当なら喜ばなければ
ならないけれど。
予想通り、山ほど嫌味を言われた。
経済的に頼らないことが、残ったプライド。
今回は、気紛れに高額の要求をしてみた。
逆襲された。
そうでなくてもギリギリなのに、また支出が
増える結果になった。
オマエのためにわざわざ時間を割いて
私は動かなければならないのか。
いつもそう。
この私が・わざわざ・動いてやっている。
帰ってきて、彼にメールした。
すぐに返事が来る。
昨夜、彼の夢を見たことを伝えた。
どんな夢?
楽しそうに笑ってたよ
よかった ケンカしてなくて。
彼は君があてにならなかったのを
なんだかな…
と、不満そう。
だけど、今まで実際的なことで、あてにならない
ナンバーワンは彼だった。
君は、部屋の内寸を測り、写真を撮り
仕事の合間に歩き回ってくれる。
私のライフラインであり、私の感情の波に付き合い
私を失うことを恐れる。
望む相手は、全くあてにできず
望んでくれる相手は、精一杯動いてくれ
最も接触したくない相手が、実力の上で
最上だという現実。
現実とは、こんなものかもしれない。
2004年12月08日(水)
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