いつの日か





あちこちぶつけ、傷だらけになった。
今は片方しか残っていない。
それでも、初めてお揃いで買ったもの。

彼は私と暮らすために、地元から離れたところで仕事を探している。
 
 仕事が見つかったら、ようもすぐに来られる?
 
 通勤時間が短いほうがいいよね。

彼は仕事を探し、私は部屋を探す。
そして現実にぶつかる。
それでも1歩づつ前に進む。
 
 お願いだから、立ち止まらないで。

 そんなこと思ってたの?
 ずっと前から、進むことしか考えてないよ。

形あるモノは、いつか傷つき、壊れたり無くしたりする。
彼と私の心は、傷つくことはあっても消えたりしない。

彼は何度も言う。
  
 一緒に暮らすのが、ゴールじゃない。
 その先をいつも考えてる。

だから、焦らないように着実に1歩づつ。
いつの日か、必ず。


2005年11月12日(土)

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