プープーの罠
2003年10月19日(日)

赤いライトに殺される

気分は上の空のまま 飲んだ後、
見る見ないに関わらず とりあえず
ミズケンオールナイトの会場に向かおうかと
表参道から独りぷらぷらと渋谷へ。
ヤギ君から電話があって
ロンドンから仕事がてら来日してる知人と
クラブに行くから一緒にいかが
とのことで、彼女に会うのも1年ぶりだし
ミズケンやめてWOMBヘ。
天井が高くてレーザーが素敵過ぎ。

「前に付き合ってた人は今彼氏がいて」
ヤギ君の過去は別にいいんですが、
この、付き合ってた「人」が
男なのか女なのか
そんなところを心の中で考え、
人ごみの喧騒で途切れ途切れ
声が聞こえづらい会話、
耳打ちで3回も聞き直した台詞が
「セックスしようか」で、
あまりの脈絡のなさと
その唐突ぶりに
笑った。

「人」は女の人なのか。

ヤギ君と私について しきりに
ふたりは付き合ってるの?
と聞いてくる知人に
私は英語の細かいニュアンス
が分からないので曖昧に笑い、
そして彼の答えは
Just happy friendだそうで
まさにその通り、
でも私は、
視覚と聴覚どっちがなくなったらいや?
とか
タマネギ食べて血液サラサラ計画よ
とか
そういうどうでもいいこと
を話してるくらいで
充分ハッピーなわけよ。
男女の友情っていうかさ、
大人になってもイノセント
な関係が欲しいのよ私は。

月が真上に薄く浮かび、
北風の中
太陽が昇る。


born slippy


7時に帰宅して
染み付いたタバコ臭さにうんざり、
勢いにまかせてエクステンションをもぎ取り
シャワーを浴びて
倒れるように眠る。
うとうとしていた気はするけれど
目が覚めたら9時、
いつも起きる時間で
そのまま眠れなくなってしまい
することもないまま起きる。

いろいろなことから
気をそらそうとしても
どうしてもダメで、
そして体調を少し振り返るとここ数日
自分が不眠症になっていると気付く。

籐のカゴを買いに行き
風呂を掃除して
それから髪をさらに真っ黒く染める。

イナバから電話があって
「明日休みだから泊まりにおいで」
オッケイ了解、電話を切ってから
今から行くのじゃダメかと
急に不安になる。

私が激烈に誰かと一緒にいたいと思う時は
寂しさ や 愛しさ から来るものではなく
誰かから逃げるために 他の誰かにすがる、
そんなカンジで

何か泣きたくなって来た時にヤギ君からメール。
人の顔を見たら少し落ち着き、
みんなでご飯を食べながら
良い意味でも悪い意味でも 否応なく
ヤギ君が 年上の男 だということを認識し、
会話の80%は英語で展開
その中の30%くらいしか私は判らないけれど
それでも私は楽しかったのでした。

索引
「プープーの罠」 written by 浅田

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