泡沫の記
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2004年11月21日(日) |
美味しい日本茶と、美しい花 |
地元に日本茶の専門喫茶店「茶空間」がある。 時々、ふらっと寄るのだが、今日はフクユタカ(知覧)を 試してみた。苦みが思ったよりあり、色も味も濃厚。 いつも頼んでいる知覧(鹿児島)そのものの方が、 美味しい気がする。 毎回、試飲として一口分だが、別の銘柄をいただくのだが 甘いものをリクエストしたら、宇治を入れていただいた。 知覧とは全く違う味。悪くない。 だが、私は知覧の方が好きだ。家で飲むのも知覧である。 (しかし気安く飲むほど安くはない。お茶をいただくという 気持ちの時のみ入れる)
下北沢に昔から通う「つきまさ」という日本茶の喫茶店がある。 テレビや雑誌にも取り上げられるほどの知る人ぞ知る店であり 東京にいた頃はよく通った。
しかし、煎茶の銘柄だけで20近く揃っている(値段はみな同じ420円)という点では、「茶空間」の方が専門店の感あり。 この前まで、「藤枝かおり」という珍しい(稀少)お茶が出ていた。お茶の問屋さんまでが珍しくて飲みに来るそうだ。 かおりがなんともいえない、個性がある。女性向きのやさしい不思議な香り。(ややハーブ系か?)今日はすでにメニューから消えていた。
こういう店の店主に顔を覚えてもらっているのは、自己満足だけれども、ささやかな喜びである。 ほんの少しであっても、人に贈るお茶はこの店で購入している。
今日は、壁の中央を凹まして置いてある花器に、椿があった。 日本の生け花は、量を競う外国のそれと対極にある[そぎ落としの美]である。 私は活け花についてほとんど初心者なので、どうやってそぎ落とすか、どこをそぎ落とすのか、いつも悩む。(これに苦労しないなら、初心者ではない) だが、今日の椿は全体のボリュームがやや多いように思えた。まず、つぼみ付きの枝がある以上、つぼみの無い枝はいくらきれいでも必要ないし(長い枝だったので少なくとも上部以外、かなり葉を落とす必要がある)、つぼみがついている1〜2本の枝だけで充分、できれば鶴首の花器に1輪、もしくは花瓶の一カ所にまとめてほんの少し入れるだけで充分。椿のような花は花器全体に入っているのは重い。これは、例えばかすみ草だけいけるとしたら、1〜2本では淋しい。ある程度のボリュームは必要である。花に応じて量や長さやバランスを考えるのは難しいが、私なら・・と考えてみるだけで楽しい時間だった。
久しぶりに、自分でも活けたくなった。(って、あまりにお金がなくて、来客もないのに花を買う余裕がない・・)
そういえば、花鋏をそろそろ研ぎに出さなければ・・。 剣山に挿すより、花瓶へのなげ入れの方が長持ちすると教わっているので、たまにはなげ入れをやりたい。(花や枝もの、葉物の組み合わせを考えるだけでも、かなり大変だけど) 花瓶に無造作に活けてあるように見えるのって、そう簡単じゃないのよね〜。長さだけの問題ではなく、どうやって角度をつけるのか、そしてぐらぐら動かない(もちろん、丁度良い向きの状態で)ようにするだけでも実は大変な作業なのである
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