SAY-TEN DAIRY 〜晴天日記〜

2004年06月17日(木) 雑踏の中の孤独

仕事を終えて、会社帰り。
顔のない人々が歩く雑踏の中で、
俯いて、口に掌をあて、声を殺して、
まだ、陽の落ちぬ、夜の入口に立つ街中で、
泣いてしまった。
ポロポロと涙をこぼした。

俺には見える。見える気がする。
健気に、ただ健気に、
悪夢のようなすべての自分の愛や運命を
受け容れようとしている姿を。

なぜ、そんなことを、引き受けなければならない?
なぜ、そんなことを、あなたが引き受けなければならない??
涙がこぼれる。ポロポロ落ちる。

何とかならないものなのだろうか?
いや、何とかしようと思う心が傲慢なのか?

ほっときゃいいんだ、ほっときゃいいんだ。
いや、何かできる事があるかもしれないだろ?

胸が軋む。心が揺れる。
どうすればいい?

『雑踏の中にも孤独がある』

中学時代の恩師が、在学中に俺に送った言葉。
何であの時の言葉が今ここで蘇ったのだろう?

でも、今、その雑踏の中に、俺は居た。


〇 愛について / スガ シカオ


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