SAY-TEN DAIRY 〜晴天日記〜

2004年08月06日(金) 8月6日の出来事  (前編)

前からこの日は、友人夫婦に、
彼らの家へ食事に招待された日でもあった。
特に私を心配して奥さんの方が
今日という日をとても気にかけてくれていた。。

招待された彼らの家には
もうひとりの客人がいた。
結婚前に奥さんが勤めていた会社の
後輩だったという女性だった。

彼女はつかさ(仮名)という名前だった。
今年で「三十路になるの」(本人談)という、
お世辞抜きにキレイな女性だった。

当り障りのない話で食事は進んでいった。
旦那とは久々に音楽ネタで盛り上がった。
相変わらず奥さんの手料理はうまかった。
旦那は時々つかさちゃんにも話をふった。
近況を聞いたり、今日一日の出来事を聞いたり・・・。

ひとしきり食事が進んで、奥さんが
キッチンへデザートを取りに行きながら、
つかさちゃんに話しかけた。

奥さん:「つかさ、今日は何か話があって来たんよね?
     遠慮なく話してみいひん?〇〇(私の本名)も
     聞いてくれるって言うてるから」
私:「ブッ!(飲んでいたビールを吹く音)」
つかさちゃん:「・・・で、でも・・・」

こ、こら!俺は何とも言うてへんぞ・・・
チラッと、右隣の彼女を見てみる。
飲んだビールがすぐ顔に出るのか、
ほんのり赤みを差したその頬を見ているうちに・・・

私:「・・・コホン。あ〜、何があったのか、
  遠慮なく言ってみてくださいな?」(爆)

・・・・・。

大方の予想通り、彼女の悩みは
ズバリ、恋に関する問題だった。
(彼女のために、ここで詳細を記す事が
できない事をお許しいただきたい)

黙って、聞いた。
きっかけから終わりまで、最後まで聞いた。
じっくり、ゆっくり時間をかけて聞いた。

奥さん:「〇〇(私の本名)、何か言うことないの?」

何もないよ。何も。
だいいち、俺に何が言える?
聞いてあげるだけ。それだけ。それしかできない。
そして、それが彼女にとって一番いいことだと思うんだ。

つかさちゃんが言う。
「どうすればいいんか・・・わからへんわ・・・」

今は流れに身を任せてみるんもいいんじゃない?
答えを出そうと焦ろうとせず、じっくりと
「ふたり」を見てみればいいんじゃないだろうか?
「愛する人」と「愛してくれる人」のふたりを・・・。

テーブルの上の食事が片づけられていった。
「・・少し楽になった?」
「うん・・・」ニッコリと彼女は微笑んでくれた。

気がつくと深夜になっていた。
彼女を皆で、ドライブがてら送っていく事になった。
彼女の話を聞くことで精一杯で、あまりビールに
手をつけていない俺が貧乏くじを引くことになった。
つまり、彼女の家までドライバーをすることになったのだ(苦笑)。

つかさちゃんをサイドシートに、
友人夫婦を後部座席に乗せて、
検問に引っかからないことを祈りながら
車を深夜の街へと走らせた。

彼女の住んでいるところは・・・
今俺が最も行きたくないところだった。
浜田省吾風に言えば、
何もかもみんな〜爆破したい〜!
ウワ〜〜〜ッ!!」っていう街だった。

奥さん:「何かあったの??」

・・・い、いや、別に・・・。
ちゃ、ちゃんと送るから心配するな、な。

車を走らせてすぐ、後部座席の旦那は
寝てしまった。友人である俺をいとも簡単に
見捨てて、さっさと寝てしまった(苦笑)。
大きな幹線道路に出るころには奥さんも撃沈した。

・・・こいつら・・・俺をなんだと思ってるんだ・・・。


【後編へ続く】


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