追試再試が終わって、昨日からバイトも復帰して あー、何か…次々と日常が戻ってくる。 日常に戻っていく。
母は、もう居なくて どんなに「ただいま」と叫んでも、「おかえり」なんか返ってこなくて 仕事が長引いた日、少し疲れた顔をして「ただいま」を云う母も 二度と帰ってこない。
親は何れ喪うもので、母親が死んだことも、何等特別なことじゃぁ無い。 けれどそんな風に幾ら理解し直してみても 全て受け入れ昇華して手を合わせられる程、私は強くなかった。 強い弱いの話じゃないんだろうけど、 私にはまだまだ無理だ。
あんな母子関係でなければ、後悔も少しは薄れたろうか。 気が合わなかったのも、お互い口が悪かったのも、お互い様の事実で その時その時は、お互いに必死だった。 けれど失くして気付くのでは遅いと、 もう何度も経験しているのに、また繰り返し。 大切なものは失ってから気付く、だなんて どこかの歌詞みたいだ。
二度と会えない貴女へ。 身勝手に、いっそ、潔い程に叫べるよ。
ごめんなさい、と ありがとう。
呼吸が弱くなってきた貴女を前に、 耳だけはずっと聴こえてるから、という医師の言葉を信じて 囁いた言葉、聴こえたかなぁ、母さん。
…大好き。
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