ぶらんこ
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2005年03月24日(木) 響き

話せば話すほどに、これまで知り得なかった、その人の一面を知る。
それは思いもよらぬことで、新鮮な驚きで。
へぇ。。。。と思ったり、えぇぇぇ、、、とがっくりしたり。
自分とよく似ている・・と感じていたものは、少しずつ、ゆっくりとほどけていき、新しい何かが作られていく。わたしのなかで。
たぶんそれは「その人らしさ」みたいなもの・・なのかもしれない。わたしのなかの。

人を知る毎に、自分とは違う「何か」が増えていく。
決定的な違いを見つけることもある。
それは頼もしいような、頼りないよな、嬉しいような、淋しいよな・・・。
掴めそうで、はかない何か。

それが、ときになにかの拍子で、心地よい音がする。
心の奥深く、普段は気付かないようなところに、ちょうど良く置かれたように。
コトリ、と、音が聞こえてくる。
トクン、と、心は応える。
そんなとき、あぁわたしはこの人が好きだなぁ・・・と、思う。
知らされたいろんな違いも、知らないいろんなことも、すべて忘れてしまう。
どうだっていい。関係ない。
それくらい、素敵な響きがする。

そんな友人が何人かいる。
彼らは、それぞれにさりげなく、わたしを見てくれている。
知らん顔しながら、放っておきながら。。。。
彼らにとってのわたしも、そんな存在でありたい、と思う。
ありがとう。いつも感謝しています。



人は、自分のことがいちばん好きなのに、いつも自分以外の誰かを求めている。
自分のことで手一杯なくせに、いつも自分以外の誰かを気にかけようとする。
どうしてだろう?
自分に不足しているものを、その誰かで補おうとしているのかな?


自分とまったくおんなじな人なんて、いないだろう。
なのに、この世界のどこかに、そういう人がいるような気がする。
馬鹿げた考えかもしれないけれど、心のどこかで、そんな風に信じている。

その人と一緒にいると、どんな音が聞こえてくるのだろう。
心はどんな音で応えるのだろう。

それはそれは、素敵な響きだろうと思う。
ちいさな聞こえないくらいの音だけれど、それは始終、響いているような気がする。
お互いに出ない音を補い合うかのように、優しく響きあうような、そんな気がする。




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