ぶらんこ
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病院の納涼祭があり、舞台上でソーラン節を踊ってきた。 新入職員(常勤)は参加義務があるのだそうで、やむなく。 わたしは「祭り」というものが苦手だ。 人込みが好きではないし、一種のトランス状態にあるようなあの独特の「熱気」に圧されてしまう。 遠くから眺める程度であれば良いのだけれど。
踊る直前になり、女性たちがお化粧を直しはじめた。(もう充分、美しいのに!) と、その中のひとりがわたしに近づいてきて「やってあげる!」と言う。 彼女はわたしの顔を覗き込み、持っている道具からピンク色を選んでわたしの瞼に塗り始めた。 もっと華やかな感じにしなくっちゃ、ということらしいが、わたしは目をつむりながら、もうーどうにでもなれ、、、という気持ち。 そして、仕上がった顔を鏡で見てぎょっとしてしまう。なんじゃこれはー、誰だこの『女ノヒト』はー。 なのに彼女達は口をそろえてこう言うのだ。「すっごよく似合う。アイシャドウ、いつもしたら良いよー。」 人の見方って、なんでこうも違うのだろう。
たくさんの人たちが来ていた。 患者さんやご家族をはじめ、近所の人たち、病院職員、そしてその家族。 いろんな人を見ながら同僚と話をしていたのだけれど、ひょんなことから年齢の話になった。 そして、同じ患者さんを受け持っているケアマネージャーさんが、わたしと同じ歳だということを知らされ、 えーーーーーー。 心底、驚いた。 彼女はわたしよりももっともっともっと、上だと思っていた。 わたしの目はどうかしているのだろう。 それに、彼女だってわたしが同じ歳だと聞かされたら、わたしとおなじように感じるのかもしれないよ。 わー。これってすごいことだと思う。 わたしは人から見たわたしの姿・雰囲気というものを、まったく知らないのだろう。 人のさま見て我がさまを知れ、ということか。
いつも気軽に声をかけてくれるN君(ケアマネージャー)が言う。 「ストレス、あるんだろうね。」 ん?なんのこと?と思う。「なに?仕事のこと?患者さん?ストレス?わたしの?あ、家庭のこととか?」 彼は、いや、いろいろとストレスがあるんだろうなぁって思って、と言う。 あるかなぁ・・・・あるとは思うけど、なくはないと思うけど。。。。 考えるわたしを見て、「いろいろあっても内に溜め込んで笑ってるタイプでしょう〜。」と言う。 彼はちぃっと酔っていたので、口が滑らかみたい。 んーどうかなぁー。わからん。と、答えておく。(だんだん、面倒になってきた。) 「でもなんだかさー、もう長いこといるような感じだよねぇ。」 「いえ!まだまだ慣れなくて毎日が緊張の連続です!たぶんストレスも溜まってると思います!」 彼は腹を抱えて笑う。「そりゃないって。最高〜!」
人から見たわたし。わたしから見た誰か。 すべては見るひとの持つイメージ=まぼろしなのかもしれないなぁ。 それにしてもまだまだいろいろ、学ぶことが多いのは確かだと思う。。。。
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