ぶらんこ
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2008年08月17日(日) 洋の暮らし

“洋の暮らしをこころがけましょう”

病院の待合室で見つけた言葉だ。
腰の悪い患者さんに対する色々な対策が述べられており、それらをまとめたのがこの一言であった。
個人的には、こりゃかなり強引じゃないか?と、思う。
こんな表現では、きちんと理解されないでしょう。医療側からのアドバイスにしては、なんともお粗末。


「洋の暮らしって、何じゃ?」一緒にいた姉が言った。
「たぶん、椅子の生活っちゅう意味じゃないか?」
ふ〜ん。。。といった表情の姉。
「けど、椅子に座ってるとキツイんだよねぇー。やっぱ、床っちゅうか畳に座るほうのが楽なんだよねぇ〜」


しかーし。実は、その「暮らしのなかの姿勢」っちゅうのが問題なワケで。
腰痛を予防するための椅子への座り方は、簡単に言うと、背筋を伸ばし、姿勢よく、深く、腰掛ける。
これは、意識してでないと、なかなか出来ないものだと思う。
また、床に座る場合、あぐらや足を投げ出すのは、腰に負担がかかっている。
だから、本人は楽なのかもしれないが、実は腰には良くない。
ま、知っててもなかなか出来ない、っちゅうのが本当のところでしょう。


そう言えば、母もそうだった。
ソファではなく、いつも床に座りたがる。いや、座るというよりも、足を伸ばすといった感じ。
(彼女は心臓が悪いので、足を下ろしていると浮腫んでしまうこともあり、その加減が難しいのだ)
で、立ち上がるときが一仕事だった。えーっこらどっこいしょ!と、本人も周囲の人間も、大騒動だ。
これは、ちょっとした喜劇だった。ちょびっと涙を誘うような、喜劇。

歳をとると、身体のあちこちにガタが来る。
だから、あっちこっちを、まぁまぁとなだめながら暮らしていかにゃならんのだ。




今日、ひとり掛けのリクライニングソファに座っているときに、ふと、
あーーーこれって「洋の暮らし」なのか???と思った。でも、自分にとって「洋」とはなんぞや?

しばし考えてみたが、これは結構、奥が深いことのよな。。。「わたし」を客観視するための一手段でもあるのかも。
「和」「洋」そして、「島」かな〜。




「ね、洋食を食べましょう、とか、そういう意味じゃないよね」
姉の言葉を思い出し、ひとり、ぷぷっ と笑っている。





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