2004年07月15日(木)_
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愛川ヤビツ湘南夕立ラン
先週末の休日出勤の代休を活かして、ツーリングに出かけた。山あり海あり土砂降りの夕立や雷もあり、いろいろあっておもしろかった。しかし、非常に疲れた。
コースは自宅〜愛川〜法論堂林道〜半原越〜宮ヶ瀬湖〜ヤビツ峠〜表丹沢林道〜R246〜R255〜小田原〜R1〜R134〜江ノ島〜R467〜自宅という感じで、前半坂ばかりで後半平坦なコース。
ゆっくり寝たので出発が11時40分過ぎと遅い出発だったので、出発するときはかなり暑かった。しかしこの暑さも「夏」という感じがしていい。天気もよく、絶好のツーリング日より。
R246を西へ走り、お馴染みとなった西原交差点から県道42号へと抜ける裏道ルートへ。ここからR129までの道は道幅も狭いし交通量もそこそこあるが、道に変化があるのと後半いい景色が広がるので、単調で走り飽きたR246よりこちらの方が好みだ。
いつもは右折する県道46号を直進し、地図で見つけて気になっていた裏道へ。一気に車が減り、ローカルな雰囲気が漂ってきた。そして予想通り、期待通りの田んぼの中に続く一直線の道に出て、思わず感激の声をあげてしまった。
一本道を外れただけでこんなにいい道があるとは。開放感のある気持ちのいい道を進み、写真をたくさん撮った。この道は景色もいいし車も少ないし、グループで走っても楽しめそうな道だ。
しかしこの道を走っていくと相模川を渡ることができないので、途中で本来の道へ出て、そこからはいつものように座架依橋を渡る。この橋を含む道の景色がとてもいい。ここらは相変わらず風が強いが、むしろ気持ちよかった。
毎度楽しみの田んぼの中に延びる一直線の道を写真に撮ったり眺めたりしてからR129までの緩い上り坂を上っていった。R129にぶつかると信号を渡って細い裏道へ。そのまま直進して減速帯のある急な下り坂を下る。途中で女子高生が自転車を押して上っていた。
急なカーブを気を付けて曲がると平坦になり、再び田んぼの中に続く走りやすい道。車も全然通らないし、とても気に入っている道だ。ここを快調に飛ばして行くと、信号のある交差点に出た。
前回ここを直進してしまったが、本来走りたかった道はここを左折して中津川を渡らなければならなかったのだ。今回はそれを知っているので迷わず左折。中津川を渡ってすぐの信号を右折して、中津川沿いに延びるローカルな道を進む。
ここは初めて走る道なのでとても新鮮でよかったが、それ以上に、予想以上に景色がよくて気持ちのいい道だった。車も少ないし、一瞬北海道の道を感じさせるようないい雰囲気の道は、新たなお気に入りルート確定だ。
八菅橋で再び中津川を渡って対岸へ。ここらは以前サークルでバーベキューをやった所。2年連続でMTBで参加したが、そのとき上り下りした中津大橋がとても懐かしかった。あれからもう2年近くか。またやらないかな。
八菅橋を渡ってすぐ左折すると、サイクリングロードのような細い道が川沿いに延びていて、ここを走った。この道もまた景色が素晴らしく、とても気持ちよかった。だんだんよさげな道を見つけるのがうまくなってきたのだろうか。あまりにいい道ばかりなので、驚きと嬉しさの連続だ。
青空に、モクモクとした夏らしい雲が浮かんでいる。みんなが仕事をしている時間に一人こんなにリフレッシュしていることにちょっと優越感。休日出勤したときは逆だったわけだから、文句はないだろう。
川沿いの道を走っていくと、先がダートになっているのが見えたので適当な横道に入って、一本隣に続いている細い道へ出た。ここもいい感じの雰囲気で、車も全然通らないのでいい。なんだか田舎の雰囲気を感じさせてくれる。
この道は近藤坂という坂に続いていて、この坂は切り返してどんどん高度を上げる。まだまだ走り始めで元気なので道の雰囲気を楽しみながらじっくりと上っていった。切り返すと両脇に背の高い竹林があり、これまたいい雰囲気だった。
近藤坂を上りきるとすぐ細い道へ曲がり、まだまだ裏道を進む。この辺りは以前なら県道65号を普通に走っていたが、これからはこういった裏道を楽しみながら進むのが定番になりそうだ。
静かで生活感を感じる住宅街の裏道を進んでいき、突き当たりを右折。すると水道坂の手前に出る。この坂は2004/06/19のSUNA Lifeの画像にあるように一直線に急激に下るので、いつものように思いっきり下って、下りきった直後は70km/hくらい出る。その勢いで高スピードでその後の平坦な道を走っていく。これが最高に気持ちいい。
その後急な坂を上って県道54号に出ると、田代にあるサンクスで最初の休憩をとった。あまりに暑くて、日陰が天国に感じる。日陰から出て出発すると、暑さでいきなりだるくなった。細い道を進んで緩いアップダウンをこなす。
車がすれ違えないほど幅の狭い馬渡橋で中津川を渡ると、すぐ左折して15%くらいある激坂を上る。この道は2回折り返しながらR412まで一気に高度を上げる。序盤のきついところをダンシングで上っていくと、地元の高校生3人がママチャリを押しながら上っていた。
その横をシッティングでそれなりのスピードで抜いていった。自分たちは押して上るのがやっとのところをすごい(?)スピードでグイグイ上っていくローディの姿は、おれがツールに出ている選手を見るような感覚だろうか。
R412に出ると、ちょうど半原隧道を出たところ。そのままR412を横切って10%の激坂が続く裏道へ。先ほどの激坂の後のこの激坂はかなり応える。暑さも手伝って、どんどん体力が奪われていく。
きついところを抜けるとダラダラと上っていき、法論堂林道への道へ入った。林の中に続く静かな道。鳥の囀りとかすかな風の音だけが聞こえ、後は自分の呼吸音のみ。自然の中を、完全にリラックスして走る。とても癒される。
最初は少し下りだが、途中から上りになり、そして勾配がきつくなっていく。最近整備していないのか、以前より路面に落ちている石が目立った。法論堂林道の看板を過ぎてからは、15%の激坂が続く。ここがこの林道で一番きついところだ。
勾配がきついヘアピンを抜けると、そのままの勾配で一直線に上り坂が続き、ここがかなり応えるのだが、なんと路面は石で埋め尽くされていて、半ばダート状態。かろうじて車のタイヤの後があり、その石の少ない場所をなんとか走っていった。
路面に気を付けながら激坂を上っていくと、折り返しの所で路面が完全に石で埋まっていた。いつのまにこんなに荒れたんだろうと思いながら自転車を担いで少し進むと、土砂崩れが起きていることが分かった。この崩れ落ちてきた土砂が道の下の方まで続いていたのだ。
道が埋まっていたのは土砂崩れ現場の数メートルだけだったので、そこを越えると普通の道になった。上から熱風が吹き付けて押さえつけられる中、坂をじっくりと上っていき、半原越にたどり着いた。ここは峠みたいなもので、ここからは下りとなる。
半原越からリッチランド方面へ下る道は、前々から少々荒れていることがわかっていたので、慎重に下っていった。下りきって県道64号に出ると、この道を宮ヶ瀬湖方面へ上っていく。
午後2時頃で、気温も今がピーク。この炎天下に、日陰もろくにない坂をひたすら上っていく。ジリジリと体力が奪われる。ようやく土山峠を越えると、宮ヶ瀬湖湖畔の少し下り気味の道を爽快に走っていった。途中にあった気温計には32℃と出ていた。
いくつもの橋を渡って交差点を左折すると、やまびこ大橋で湖の反対側へ渡る。そこに自販機があったので、止まった。サンクスでダブルボトル満タンにしておいたドリンクは、ここまでの炎天下のヒルクライムで1本は空、もう1本も3分の2ほどしか残っていない。
日陰がなかったのでしょうがなく日なたのベンチで500mlの炭酸ドリンクを飲んで水分補給をした。スポーツドリンクがなかったので適当に買ったら炭酸だった。まぁ炭酸の方が糖分が多いので都合がいいかなと思った。
冷たい飲み物を飲んで復活すると、いざヤビツ峠へ。宮ヶ瀬湖側からのヤビツヒルクライムは、自然の中の道を走っていくので、いい雰囲気だ。ただ、多少日陰があるにしても、暑いことには変わりなかった。
無理しない程度にそこそこのペースで上っていくと、工事中で通行止めになった。工事現場のおじさんの話では舗装工事をやっていて、15分ほど待てば通れるようになるとのこと。すでにライダーが数人待っていた。仕方ないので待つことにした。
しかし、15分経っても20分経っても、全然通れるようにはならなかった。日陰がないために炎天下に汗だくになりながら待ち続けるしかなかった。どんどん車も溜まってきた。ライダーの一人がタバコを吸っていて、その煙が煙たかった。なんだかんだで30分くらい待たされ、この時間が非常にもったいなかったし辛かった。
ようやく通れるようになると、再びヤビツ峠へ向けて上り続けた。最後の方で勾配がきつくなり、護摩屋敷の湧き水ではボトルに水を補給した。すでにドリンクが尽きていたので、助かった。
最後の1kmくらいは、ツールをイメージしながら峠までアタック。追い込んだので峠に着いたときはかなり苦しかった。平日なので人が全然いなかったが、峠の売店もやっていなかったのは痛かった。ここの自販機で水分を補給しようと思っていたから。
ほとんどスルーする感じで秦野側へ下りだした。それまでひたすら上ってきたので、下りは爽快。眺めのいい所でいったん止まって写真を撮っていると、下からMTBルック車に乗ったおっさんが上ってきた。挨拶すると、「あと峠までどれくらいですか?」と聞いてきたので「もう少しで頂上ですよ」と教えてあげた。
しばらく下ると表丹沢林道の入口にやって来たので、ここでストップ。今回は普通に蓑毛方面へ下らないで、この林道を走る。この道は2年前に一度だけMTBで走ったことがある。そのときは竜神の泉まで行ったが、そこはすさまじいダートだったので、今回はその手前の葛巣の水で下ろうと思っていた。
ゲートでクローズされているだけあって、ゲートを越えて一歩林道へ入ると、いきなり寂しい雰囲気が漂っていた。路面には石などが散乱していて、走れないほどではいが、ロードでは気を遣わなければならないくらい、道が荒れている。
強い西日、寂しさを誘う蝉の鳴き声、誰もいないし誰も通らない林道。どこか異世界に迷い込んでしまったような感覚がした。人々が生活している世界は、どこかすごく遠くにあるような気がした。このまま不思議の国へ迷い込んでしまうのもありかなとか、わけのわからないことまで考えてしまう。
想像していた以上に道が荒れていたのでパンクしないように気を遣いながら走っていくと、どこからともなく太鼓の音がしてきた。よく家では周囲に気遣って練習できない人が山に楽器の練習をしに来るというパターンがあるが、それだと思った。しかし、この誰もいない林道に太鼓が鳴り響くのも、尚更不思議な感覚がした。
表丹沢林道の出口のゲートのところに車が停めてあり、予想通り太鼓を練習している青年がいた。ゲートを越えて下り坂へ。真っ直ぐ続く道もあったが、こちらは竜神の泉へと続く道で走ったことがある。
この下りがすさまじい勾配で、路面も荒れていて金属の溝の蓋なども横切っていたり、亀裂で盛り上がっていたりして、かなり恐かったし、振動が痛かった。車は来なかったが、あまりの急勾配と道の荒れで、下りを楽しむというよりは恐怖だった。
最後の方は荒れた石畳のような路面で15%以上あるような激下りが続き、ブレーキをかけているのにどんどんスピードが上がっていき、死ぬかと思った。最後まですさまじい振動で、ハンドルを握る手や腕が痛くなり、しびれた。
下りきって普通の道に出たときは、そこまでにあまりに神経を使い、腕と手にダメージを負ったために、一気に興ざめしてしまった。MTBでならまだよかったが、ロードで下る坂じゃない。
県道を走って交番の前のコンビニで休憩。気持ちを落ち着けてから地図を開く。もうだいぶ日が傾き、午後5時を回っている。当初の予定ではこの後秦野峠林道を越えて丹沢湖まで行くつもりだったが、帰りの時間を考えて、コースを変更することにした。時間もそうだが、疲労と気力低下が著しく、とてもじゃないがまた峠を上る気にはなれなかった。
R246に出ると、足柄方面へ。そのままR246で帰ったのでは物足りないので、小田原経由で海沿いをグルッと回って帰ることにする。大井松田からはR255で小田原へ向かう。今まで坂ばかりだったが、平坦になって、いい感じのペースで走って行けた。
途中から裏道をつないでR1に出ると、後は海沿いに江ノ島を目指す。ここまで炎天下に坂をかなり走って疲労が溜まっているが、後はほぼ平坦なので流してでも距離を稼いで行ける。
しばらく走り慣れたR1を走っていき、大磯のセブンで休憩した。ここまで約100km。ここは以前かわいい子猫がいたのだが、今回もその姿は見られなかった。もうここにはいないのだろう。寂しいものだ。
このセブンで休憩していると、東の方から「ゴロゴロ」とか「ズドーン」とか音が聞こえてきて、最初は工事かな? とか思ったが、どうやら雷のようだった。そういえば、雲行きが怪しい。
降られてもいいようにバックの中身をすべてビニール袋の中に入れた。こういうときのために、バッグの中に余分に袋を詰めてあるのだ。再び出発したが、だいぶ疲労が溜まっていて、足がだるかった。
走っていると雷の音がどんどん大きくなってきた。すぐ近くに落ちているようで、思わず耳をふさぎたくなるようなすさまじい音が辺りに響き渡る。まるで空を引き裂いているようなすさまじい雷鳴だ。こんな雷の落ちている中をロードで走っているなんて、なんかの映画のワンシーンか?
R134に移る手前でポツポツ降ってきたかと思うと、すぐにそれは激しい夕立に変わった。激しくアスファルトを叩きつける雨。おれはその強烈なシャワーですぐ全身ずぶ濡れになった。
あっという間に路面が鏡のようになり、大きな水たまりがそこら中にできている。転倒しないように気を付けながら水浸しの道を走っていった。R134に移ると、相変わらず車が渋滞していたが、それより路側帯にできた大きな水溜まりに目を疑った。
深さ5cm以上ある大きな大きな水溜まりがたくさんあった。その中をジャブジャブと水をかき分けながら走っていった。体も自転車も、もうこれ以上濡れないくらい濡れてしまっているので、もう半ばやけくそだ。開き直る。
恐ろしいのはブレーキの効きがウソみたいになくなること。普通の感覚でブレーキをかけると、止まるつもりの地点をスーッと越えていき、5mくらい進んでしまう。そんな感じなので、止まるときはかなり前からブレーキをかけていった。
渋滞している車をどんどん抜かす。土砂降りの中、30km/hくらいのいいペースでひたすら走っていった。自分でも、この状況でここまで走れるのに驚いた。しかし、実際はかなり厳しい状況だった。
強烈なフラッシュと共に、天空に鳴り響く雷鳴。あまりに雷が鳴りまくるので、RPGゲームとかのオープニング、もしくは映画のラストシーン(悪いやつの本拠地とか)を思い浮かべた。
かなり近い場所に雷が落ちていて、一度はほんとにすぐ近く(30mほどの距離)に落ちて、そのときはマジで死ぬかと思った。雷の落ちる中、土砂降りの雨の中、全身濡れながらひたすら激走する孤高のサイクリスト。第三者から見たらけっこうすごい絵かもしれない。
車に気を付けながら走っていき、江ノ島からはR467を北上する。すでに日が沈んだので、雨の中のナイトラン。状況はさらに厳しくなっている。ライトを点けて細心の注意を払いながら走っていった。
そして、なんとか無事に帰宅。帰ったときは疲れ切っていた。まず最初にしたことは、もちろんシャワーを浴びることだった。その後の自転車のふき掃除なども大変だった。なんとホイールの中まで水が入り込んでいて、タイヤとチューブを外して水を抜いた。
今回のランは、初めて走るとても走りやすく景色のいい道を楽しみ、これでもかというほど峠などの坂、それも激坂を上り、荒れた林道を下り、平地を飛ばし、そして雨に降られ、雷と豪雨の中走り、最後は雨のナイトラン……と変化に富んだ、印象深いランだった。
炎天下の走行、それもヒルクライム。これで疲労が溜まったことは確かだが、その後の雨中走行やさらに雨のナイトランなどで精神的に疲れた。色々な要素が積み重なり、心身共に非常に疲れた。
結果的には無事に走りきったし、ネタ的にはおもしろかったが、できればこんな展開になるランは遠慮しておきたい。ほんと、天気のことは難しい。
地図:■ データ:■ 出発:11:42 帰宅:20:20 走行距離:138.4km 走行時間:5h 56m 40s 平均速度:23.4km/h 最高速度:68.1km/h 上昇距離:1480m 積算距離:5235km(ロード) カロリー消費量:1821kcal 身長/体重:178cm/53.4kg 体脂肪率:8.5%
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