LOTUS BLOOM 通信(英語・翻訳学習編)<2007年4月6日〜>
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2005年01月17日(月) 目標は「先生の先生」

ウチの会社では、医薬品のマーケティングやプロモーションのため、医師の先生方を対象に調査をしたり、インターネットでのコンテンツ配信を行なったりしている。

今日の午後イチのミーティング。ある疾患の治療薬に関する調査の分析があがったので、その内容を確認。分析担当者の報告を聞いて、上司が解釈のコメントをつけていく。

「A薬は『一般病院』で、『営業活動重視タイプ』の医師に、B薬は『一般病院』の『ブランド重視タイプ』、C薬は『大学病院・専門病院』の『学術的評価重視タイプ』で使われてます。」
「ってことは、C薬が一番『専門家受け』してるんだなあ。」

「B薬からD薬、E薬へのスイッチングが多くなっており、B薬は今後処方が減少すると予想されます。」
「B薬は標準薬になってるけど、先生方も新しい薬を使ってみたいんだろうな。これからはD薬とE薬の勝負になるな。」

一見、何の関連性もなさそうな質問から薬剤別の処方傾向や医師の満足度が驚くほどはっきり見えてくるからおもしろい。

夕方、この結果を元に、別件のコンテンツ配信の案件についてミーティング。分析結果を異なるメンバーでさらに吟味。
「この疾患は結構難しいから、情報を欲しがってる先生方は多いんじゃないかな。」
「製薬会社のMRさんたちも、特性をうまく伝えきれてないんじゃないかなあ?」
「じゃあ、今回のターゲットは、どうします?」
「『準専門医』だな。一応標榜してて、患者さんが来ちゃうけど、実は苦手でどうしよう、って感じの先生たちに、こういう症状の患者さんにはこの薬、っていう具体的な症例を紹介するっていうのでいいんじゃないですか? まずは標準薬使ってみて、こっちに切り替えるにはこれがポイントです、って。」
「うん、うん、うん、なるほどね……ではその提案内容で企画してみますか。」

私のかかりつけの先生たちは、どういう理由で今のクスリを処方してるんだろう? 使い慣れてるから? MRさんが熱心だから? 笑顔の裏では実は「これで効いてくれればいいなあ」とか、不安に思ってたりするのかな? 得意な病気とそうでないのがあって、「この疾患の患者さんは苦手なのにあ……」なんてヒヤヒヤしてたりするのかな? そう思うとなんだか身近に感じたりする。

今はまだミーティングでも聞いた内容をノートにとるのが精一杯で、何も発言できないけれど、せっかくなら、そのうち先生に「この症例ならこのクスリがいいですよ」って教えてあげられるくらいになってみたい。


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