遠くにみえるあの花火に
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2004年10月09日(土) 新宿 小田急ホテルセンチュリー

台風22号、静岡上陸の日。

朝6時に父から携帯電話に連絡が入り、
「静岡〜掛川間で新幹線が止まってるで。
あんたはよ起きて、向こうの両親とどうするか相談せな」と言われる。

どうでもいいことだけれど、うちの父は、
私のことを「あんた」と呼ぶ。
関西の方ではわりとあることなのか、ないことなのか、
妹尾河童の「少年H」を読むまで意識したことがなかったけど、
確かにうちの父は、私のことを「あんた」と言う。


しっかし、父ちゃんも早起きだねーと、
旦那さんとしゃべりながら、本日の東京行きをどうするか相談した。

それで結局、新幹線に乗って東京へ向かうことになる。
私たちの乗った新幹線は35分遅れで東京へ着いた。
ちょうど到着から30分後には、新幹線は不通となり、
それより少しでも遅いともう東京へは来れないという状況になっていた。

東京へ着き、中央線でいそいそと新宿まで行く。
「今日はあかんわ、おばあちゃんとこ行くの諦めよう。ホテルにこもってよう。」ということになり、少し早めのチェックインをする。

新宿。
小田急ホテルセンチュリーの34階からみた新宿は、
真っ白な濃い霧に覆われて、まったく何も見えないという状態。

ものすごい雨。
ビル風と台風とで横殴りに舞う雨粒は、ドラマの中の豪雨のようだった。
ホテルのロビー脇にある喫茶で、紅茶をのみながら窓の外をじっと眺める。
お義父さんはソファでうとうととし、お義母さんとお義姉さんは
注文したローズヒップのハーブティーの味が薄いと言って嘆いていた。

ホテルの中はとても落ち着いていて、シックな和モダンといった感じ。
各テーブルには桃色がかった薄い紫をしたりんどうの一輪挿し。
落ち着いた濃い色の木目調の調度類。

気に入った。と思う。
好きだなぁ、こういうホテル。

結局、夕食もホテルと同じビル内にある、韓国焼肉のお店で食べ、
そのまま帰って、部屋でのんびりと過ごした。

ホテルの中にいたら台風も何も遠いことのようで、
テレビをつけると、ニュース番組の中で新宿南口のひどい嵐の様子が出ていた。
すぐそこなのに、嵐のただなかにいるのに、安心で静かだった。

ぐっすりと眠って、次の日も早起きだ。








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