遠くにみえるあの花火に
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2004年10月10日(日) うす曇りの箱根

朝、ホテルのバイキングで朝食を摂る。

いり卵、ソーセージ、温野菜、果物、クロワッサンとカスタードパイ。
それから紅茶。
紅茶がおいしくて、おかわりまでもらってしまった。

バイキングだとついあれもこれもと欲しくなってしまう。
普段飲まないオレンジジュースとか、そんなものまで
コップに注いでこようかな・・・と考えてしまう。

これでも昔よりは分別がつく歳になったせいか、
どうせ残してしまうと思われるものは我慢してとらなくなった。

それでも変わったチーズやハムがあれば、
好奇心からお皿に盛ってしまうのだけど。。



9時半にはチェックアウトをして、いざ祖父母の家へ。
夫の祖父母は京王線でごとごとと行ったところにある。

しばらく東京の電車に揺られながら、
見知らぬ街なのに、ここのどこかにネットでだけ見知っている
会ったことのないあの人やこの人が住んでいると思うと不思議だ、と、思っていた。

電車からの眺めは少しも魅力的ではなかったけど、
東京という街そのものが物語の中の街という気がして、
それだけでなんだか、ぼおっとなった。




祖父母の家にて、嫁です、と自己紹介し、
テレビを見てお菓子を食べて、家を出た。
「うちのじいさんは内臓が丈夫で、今までおなかを壊したことがない。」
という台詞が印象的だった。
彼はしょっちゅう、おなか痛い…と嘆いているのに。





いざ、ロマンスカーで箱根湯本へ。

ロマンスカー!!

『ホリー・ガーデン』持ってくればよかったなぁと、心から悔やんだ。
途中で眠ってしまい、気が付いたら山の中だった。

寒い。

ついて早速、お義父さんとお義母さんは温泉に入っていた。
私はぼーっとテレビを見る。

食後(しこたま日本酒を飲んだ義父と夫。でもケロっとしてる。)
温泉に入る。

ひとりで入る温泉は気楽だ。
外は小雨模様で、露天風呂に濡れながら浸かる。

途中、同じように一人でぼけーっと入っている嫁仲間っぽい婦人を見つけ、
タヒチで出会った、親と一緒に新婚旅行をしていた夫婦のことを思い出す。
その時のお嫁さんと、ちょっと横顔が似ていた。

タヒチからもどって2週間後くらいに、
きれいな、女の人の字で、でも差出人は男の人の名前で、
タヒチでの写真が届いた。

あの人はこんなきれいな字を書く人だったのか、と驚き、
なんだか益々印象に残ったのだった。

そのことをまた、ぼんやりと思い出していた。

箱根の温泉は無色透明で、ありがたーい感じはなかったけど、
それはそれでなんというか、
主目的は祖父母の家を訪ねることだったわけだから、
おまけ的に来た箱根の、おまけらしさを感じた。

初めて訪れた箱根。
周りを山に囲まれた窪地で、ホテルの部屋の中で寝そべって窓の外を眺めると、
ちょうどきれいに山の稜線だけが窓枠の中に納まって、
目にやさしい、いい景色になっていた。

「昨日の台風はどうでしたか?大変だったんじゃないですか?」
という決まり文句に、温泉街の人々は口をそろえて
「ここは、山に囲まれてるでしょ、
だから風はぜんぜん吹かなかったんですよ。雨はひどかったですけどね。」
と、答えていた。


次に箱根を訪れるのはいつだろうか?


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