遠くにみえるあの花火に
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2005年02月02日(水) 白い屋根

読書スピードは人よりやや遅いくらいだと思うのですが、
それにしても、遅いなあ。

今読んでいるのは、恩田陸さんの「ライオンハート」。

この前桐野夏生さんの「やわらかな頬」を読み終え、
そのあと宮部みゆきさんの「蒲生邸事件」を読み終わって、
あともう少しで、恩田陸さんの「ライオンハート」も終わる。

ずっと前に読み始めようとした村上春樹さんの「東京するめクラブ」は
まだほとんど手をつけていなくて、
おそらく恩田陸さんの本を読み終わったら、
瀬尾まいこさんの「幸福な食卓」を読むことにしているので、
村上さんの本を読むのはもう少し先になる。
村上さんのエッセイは好きなので、そちらも早く読みたいのだけれど。


読書は好きだ。
好きだけれどとても偏りがあって、
同じような人の小説ばかり読む。

小説のジャンルも限られていて、
推理やミステリー、サスペンスはほとんど手に取らない。
たまに気まぐれを起こして読んだりもするけど、
そして、それはそれでとても楽しい時間をもたらすのだけれど、
やっぱり日常に近いような、日々がつらつらと流れているようなそんな話が好きで、
だから瀬尾まいこさんの本を読むのが、
今はすごく楽しみだったりする。







今日はすごい雪で、朝の天気予報を見ていたら、
京都の四条大橋が中継で映し出されていて、
雪に積もられて真っ白になっていた。

ああ。

雪は粉雪のような小さな粒だったものが、
いちどきは羽が舞っているみたいな綿雪になって、
一瞬晴れたかと思うと、また粉雪が降り始め、
今、外の世界は白一色に覆われている。

雪は音をすいこむ。と、どこかで誰かが言っていたけれど、
確かにあたりはしんと静まりかえり、
鳥の鳴き声も今朝は聞こえず、
ただ、風の音と、歩くたびにこすれる自分自身のズボンの音が、
耳に届いていた。

あごや耳や鼻先が冷たくて、手もかじかんで、足先は麻痺し、
それでも、
やっぱりどこかしら雪はわくわくさせてくれる。と思う。



山は白くかすんで、その先が見えない。
屋根にも車にも道路にも、人の上にも雪は降り積もって…
なんだろう。
PICNICAさんの、オニオングラタンスープが飲みたくなるような…。

普段から雪のある地方とちがって、
たまに降る雪は心が洗われるように、すがすがしいものをもたらす。

京都の街と親しくなって、以前住んでいた街よりも
雪の頻度が増して、それでもやっぱりめったに降らなくて、
雪、というものが、ごくたまに出かけていく
心安らかになれるカフェのような存在になってきた気がする。



ふと、子供のころ家の軒先で雪うさぎを作って遊んだことを思い出したり、
ふと、高校受験の日に雪が降っていたことを思い出したり、
たあいのないことだけれど、どこか心懐かしい思い出を、つらつらと思い出す。






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たしか、そんな風な、たった2行の詩でした。


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