遠くにみえるあの花火に
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2005年08月21日(日) 6食共にした仲


朝目覚めたら、しのしのしのと雨が降っていた。
緑が濃くて、窓にきりとられた土と葉と雨の気配にうっとりとする。
窓を開けなくても雨の気配は忍び込んできていて、
街中とは10度近く低い山の中はとても肌寒い。
私は黒いポロのパーカーを持参していたのでそれを羽織る。
これは夫と形違いのおそろい。
(夫は同じ黒に赤い刺繍糸でポイントの入ったトレーナーだ。)

まだ皆眠っていて、ひとりでお湯をわかし、その間テレビをみる。

だいたい長く眠った順に起きだしてくるもののようで、
私の次によく眠った人が起きてきた。
タバコを吸うというので、灰皿を渡して、代わりにライターを少し借りる。
蚊取り線香に火をつけるが、なかなかつかない。
その前にライターがなかなかつかなくて笑われた。

結局蚊取り線香もつけてもらい、
思う存分窓を開け放つ。
窓は足元まである大きなもので、そこからバルコニーに出ることができる。
昨日はここから花火をしたらしい。

「テニス、できないかもしれませんねぇ。」などと話ながら
皆が起きるのを待っていたら、順々にばらばらと起きてきた。
みんながだいたい起きたところで、
朝ごはんを作る人あり、シャワーを浴びる人あり。

朝ごはんはオムレツ、クロワッサン、
昨日の残りの焼きそば、それからスイカ。
残り物のチーズ。などなど。

朝ごはんを食べながら、チェックアウトしたあとどうするか皆で相談する。





「山を下りたら晴れてるかもしれないよ」
とコテージの貸主であるおばさんが教えてくれたので、
とりあえず下りてみることにする。

駄目ならそのまま飛騨高山の方へ行こうか?などと言い合う。

で、下りてみたら小雨。
テニスコートにはテニスをしている人たちが。

私たちもはりきってテニスをすることにする。
(といっても、私はかなり下手なのでボールにあてるのがやっと)

テニスコートは山を下りてきたすぐのところなので、
周りを山に囲まれていて、すごくいい雰囲気。
山の緑を眺めながらするテニスは最高だった。


テニスの後は、汗を流すため近くの温泉にいく。
温泉は安くて、500円で入れた。
設備も整っていてきれいで、とても快適。

温泉から出る頃、またも激しく雨がふりはじめる。
いそいで車に乗り込み、また山を越えて帰ることにする。

途中、ひとつも信号がないくねくねした道を進み、
川を越え、そのたびに小さな橋を渡る。
橋には、ひとつひとつ名前がついていて、
あまりに短すぎて一瞬で通りすぎてしまうようなものにまで名前がつけられていた。

「これって、周りに目印になるものが何もないから
こんな小さな橋にまで名前がついてるんですかねぇ」
と言ったら、妙に感心された。

言ったあとで、そういえば交差点もないもんなぁと気づく。

道の駅でお昼を食べて、激しい雨の中高速にのる。

車の中はずっとスキマスイッチで、
「空想クリップ」と「夏雲ノイズ」が交互にかけられていた。

「全力少年」ではみんな大合唱。


ミスチルと槇原敬之でも大合唱する。

「同年代っていいですねぇ」と、ひとりがしみじみ言っていた。







地元までたどりつき、夜も遅くなってきたので、
みんなでチェーンのうどん屋に行った。


丸二日間、朝も昼も晩ご飯も、6食を共にしたことになる。

「なんだかずいぶん長く一緒にいたんだねぇ。」
最後はまた夫の運転する車の助手席で、
そう感想を述べ合ったのでした。


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