ふつうのおんな

2005年12月14日(水) きて欲しくない クリスマス

クリスマスが近づいてきた。

夜 駅から家に帰る道すがら 飾り付けを見たりすると泣けてくる。

去年母は入院していた。
もしかしたらクリスマスは家に帰れるかも というので私はツリーを買っていたのだがなかなか容態が改善せず。
母に見せられないツリーなんて と仕舞っていたが、いきなり一時退院できることになったと25日の午前中に聞いた。

連絡を受けてうれしくてうれしくて、片道1時間ちょっとの道のり 私はツリーを抱えて電車で実家に行った。

母は昔から季節のものを部屋に飾るのが好きで、でもツリーはなかったから。
畳んでも高さが140センチくらいある箱を私は一生懸命持って行った。
母が病院から戻ってくる前に 急がなくちゃ 急がなくちゃ と何度も休憩しながら。

実家について 電気を暗くしてツリーだけをつけて 私はドキドキしながら妹と母が帰ってくるのを待った。

「お母さんお帰り!」

私は母がクリスマスを一緒に過ごせること お正月まで家にいることを心から感謝した。
ずっと実家に泊まりたいくらいだったが 父と妹夫婦と姪 に 母のいた日常をもう一度堪能して欲しかったのでやめておいた。

母はクリスマスの飾りつけも大好きだった。
おととしから実家はクリスマスが近づくと家の外側にぐるりと電飾を施す。
近所の家も何件か同じようにしているので 夜散歩がてら見に来る人がかなりいるくらい。
はっきり言ってちょっと恥ずかしい。
だけど 母はずっとこれがやりたかったのだ と思うと いくらでも飾ってくれって感じになる。
家を買う前まではマンションに住んでいたのだが、マンションの玄関の壁にハンガーを組み合わせて豆電球を巻きつけていた。
(しかもそれを母は一人でえんえん8mmビデオで撮影していたこともこの間わかった。)

姪が喜ぶから と言いながら一番ニコニコして見ていたのは母だ。

おととしの11月 二人で最初で最後の北海道旅行をしたときも 札幌のロフトで電飾のサンタとか物色に付き合った。

私と夫の部屋には母の写真が飾ってあるが このあいだ夫が母の写真たてにツリーのオーナメントをひっかけていた。
母が そういうの大好きだったから。
私は夫がそうしているのを見ながら 泣きじゃくりたいのを一生懸命堪えた。

母が好きだったクリスマス

今年は週末にぶつかってしまったので3連休だ。
大掃除でもして体を動かして 母のことを考えないようにしていないと つらい。

平日だったら仕事で気がまぎれたのに。

クリスマスなんて来なければいい。

chick me
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