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■ 沈黙博物館 (本)
沈黙博物館 小川洋子 筑摩書房
博物館技師である“僕”は、新たな仕事場として、ある博物館の創造に携わる事になる。それは、亡くなった人間の形見の品を集め、展示する博物館だった……。
依頼主の老婆から品物の由来を聞き、展示の準備をする。 老婆の家に住み込みで働く“僕”は、兄に向けて手紙を書く。 少女に連れられて街へ出る。 展示する品物の由来をあらかた聞き終えると、“僕”は思ってもいなかった事を請け負う事となる。 兄からの返事は来ない。 老婆の蒐集品であった形見の品――…その蒐集の後続を“僕”がやる事になる。 兄からの返事は来ない。 そうして蒐集を続ける“僕”に、連続殺人の疑いがかかり…………
とにかく、独特の空気を持つ著者の、これもまた独特の空気を持つ本。私はこの本で小川洋子にハマりました。 何も大きな事は起こらない。 事件というような事件は起こらないように見える。 実際には大事として扱うものが、流れる水のように書かれている。 とても好きな話です。
2004年09月16日(木)
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