2001年09月15日(土) |
戦争か! 緊迫、全米擾乱! |
炎上する世界貿易センタービル、さらに飛び込む飛行機。映像が変わった、別の炎上する建物、これは……ペンタゴン。
火曜日の夜、テレビの前で次から次へと飛び込んでくる信じられない映像に呆然としていた。今まで見たどんな映画よりもリアルで鮮明な映像がテレビの画面に流れていた。飛行機がビルに突っ込んで爆発する。そして、100階建てのビルが崩れて行く。映画じゃない、特撮映像じゃない、これは現実の映像なんだということが信じがたかった。さらに事態は続発する。ペンタゴンも燃えている。なかなか映像は出てこないがもう一機どこかで飛行機が落ちたらしい。 気がつけばテレビは全局ニュースに変わっている、CNNは「WAR」という言葉が飛び交っている。どこの放送局のアナウンサーも何がおきているのか理解できていないのか、興奮してんぱっている、そしてテレビの前のおいらも全然眠ることができない。 いったい何がおきたのか、いったいどうなっているのか。
事件から数日すぎたが、事件はまだまだ始まったばかりという印象をうけている。ニュースはまだまだ終わらない。CNNのテロップは「AMERICA'S NEW WAR」となっている。大統領の演説にUSAコールが巻き起こる。アメリカは戦争の準備を着々と整えている。ヨーロッパも使ったことのない取り決めを引っぱり出して準備を整えた。そして我が国日本は……
こうした事件がおこってしまったのは非常に残念だ。だがこれが即戦争に繋がってしまうのにはいささか不安を感じる。感情的にヒステリックになるのはとても良くわかるが、もしこの戦争が始まってしまったらとんでもないことになると思っているからだ。 もし戦争が始まれば、これは20世紀初頭の世界大戦なんぞ話しにならないほどの惨事になりかねない。武器がどうのこうのではなく、戦争の概念の問題だ。 これから始まる「国」と「国」との利権争いの戦争じゃない。「西洋的近代文明」と「中東近世文明」の概念の戦争になるからだ。今は対ビンラディンで世界は一致しているが、概念の争いになったとき、いつどこで話しがこじれ戦火が拡大するかわかったもんじゃない。「西洋近代文明」の中ではごく一部の「国」を除き、ほぼアメリカ側につき攻撃に参加するだろう。だが、その「国」という「西洋近代文明」の概念のなかに、その概念に捕われない人が存在しそれらの人々が一斉に蜂起したら、もうそれは第3次世界大戦になってしまう。
少し世界中がクールダウンする必要がある。「戦線布告されたから報復」の前に「事件を起こした犯人を逮捕」することを考えなくてはいけない。テロを許すわけにはいかない、数千人の人々が犠牲になった(その中には我が日本の民も含まれているのだ)ことを見過ごすわけにはいかない。けど、眼には眼をでは事態がくり返されるだけだ。犯人はつかまえなくちゃいけないが、それを対立する概念への戦争に発展させちゃいけない。
日本はたちあがらなくちゃいけない。アメリカの後ろで「そうだそうだ」だけじゃだめでしょう。なんってったって今の日本のトップはコイズミ。小泉が一言言えば世論が勝手についてくるというありがたい状況が出来上がっているのだから、その状況を間違った方向に使わないでほしい。ヒステリックになっているアメリカをヨーロッパ各国をクールダウンさせてこそ日本じゃないか。みすみす戦争をあおっておいて、いざ始まれば何もできません、それで世界から非難ゴウゴウっていういつぞやの状況だけは勘弁してほしい。
さーコイズミよ、一体何ができるかな。どんな政治よりも、一番難しい政治に今立ち向かっているんだ。この政治をくぐり抜けてこそ、本当の大宰相になれるのだから。
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