2003年の秋くらいです。 あたしはスタジオライフは観て、ファンクラブには入っていたものの、 ある意味それほどのめるこんでいない頃、 もちろん、今こんなに激しく好きな役者さんがコンテンポラリーダンスをしているとは想像もしてもいなかった頃、 ふと新聞で上村なおかさんという方の名前をみつけ、 その方が「甘露」というダンスを踊ったという話を聞いて、 その題名の由来になぜかとても気になってしまって、 辞書を調べ、意味は、 太平の世には空から甘い露が降ってくる、という中国の故事だと知りました。(知っている人は知っていますね、あたしはこれを使ったし。笑)
でも上村なおかさん自体が一体どんなダンスを踊るのか? コンテンポラリーとはなんなのか? さっぱりわからないままに2年以上が経ち、 名前はずっとホームページなどでチェックしていたものの、 見る機会をのがしていたのですが、 なんとか今回ようやくみることはできました。 遅すぎ、ごめん。なおか姐さん。(苦笑)
基本的にあたしはダンス、わかんないんですよ。 言葉という具象的なものの介在する劇に慣れ親しんでいるあたしには、どう捕らえたらいいのか、ほんとにわかんない。 大衆な世界しか理解できない。 表面しかみれない人間です…。 で、他のひとはどう楽しんでいるのかわかんないんですけど、 あたしはいつもダンスは観ながら自分で物語をくみたててます。 ひとりの人が演じてても、いろんな人物を演じているんだと思って、さまざまなシーンを想像して楽しんでます。 なので基本的に空間を、体の伸びやかさとか、どこまで飛べるかと競うようなダンスは苦手。どれほど技術がうまくてもあたしはきっと好きになれない。 どちらかというと感情とオーラ?で劇場を包み込む人がいいなと思ってます。
最初の場面は赤い大きな布の上で横たわり、足だけを立てて踊る。 細くもなく、しっかり鍛えられた筋肉の乗った足がゆるゆると動き、どんな色っぽい話になるのかと思いきや、 ふと立ち上がり、文楽の人形のようなぎこちなさでわきあがる激しい感情に立ち向かってゆく。 まっすぐに客席をみる目の きつい音楽に突き動かされて、 彼女はがくがくと震える破滅への階段を登りはじめた……。 一歩づつ。しっかりと、ふみしめるように。 そのあと……朝がきて、さまざまな雑音の聞こえる中で、 自分が生きていることを知る。 きしむからだとうごかしはじめ、 そのうち、自由に動くことを知る。 くるり、くるりと。回りながらライトがおちる。 生きていることを誰かにみせるための動き。 きらめき……。
てところ?があたしの思う彼女のドラマを考えてたら一時間半飽きませんでした。 たのしかったです。 きっと本当は全然違うテーマなはずですけど。(笑) 上村さんは本来、体で空間を包み込む人なのだと思うけど、 いやらしくない程度にどちらも兼ね備えた人でした。 演劇的なものが好きな人間のあたしも惚れたVV また観にいきたいです。
一言で言うなら、 鍛えた筋肉と曖昧な感情のうねりの先にきつい視線の遠い希望に見える。 そんなかっこかわいいなひとだったです。
そうだ! 皆さん気がついてないかもしれませんが! 掲示板をつけてみました。 あんまりにも反応ないサイトなので、さびしくて、 なのにカウントだけあがるから。(泣) なんかるなふに言いつけることとかあったら、言ってみてください。 首を長くして待ってます。(本気) profileは……好きに使ってください。 つけてから気がついたけど、変なprofileだよね、これ。 年齢欄に「小悪魔」とか「王子」とかあるんですよ。 小悪魔も王子もひとりずつしか思い浮かばないあたしは駄目ですか?
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