まみいの日記
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2002年03月05日(火) チューリップの鉢

太陽の日差しはポカポカ暖かいくせに 風がちょっぴり冷たく 私を震えさせる。
今日は思い切って庭の手入れをしなくては・・・。

思えば去年の春 ちょうど今ごろ庭の手入れをしてからすぐに手が腫れてしまったのだ。 
それも手首から先だけぱんぱんに腫れて 膠原病の疑いありという事で今も病院通いが続いている。

そんな私にとって 荒れていく庭を見るのもいやなものだが 去年と同じ辛いめにあいたくないという思いのほうが大きかった。
それで 1日伸ばしにしてきたのだったのだが 今日は思うところあって 自分をいじめたい気持ちになっていた。

あえて 素手で雑草を抜いていく。
自分に対して怒っている私は 動作も速い!
あっという間に ねこの額ほどの庭はすっきりと片付いた。
その頃には私もすっかり暖かくなって 腕まくりをしていた。

レンガで囲った小さな花壇に積もっていた落ち葉をどけると 去年あの騒ぎで取り忘れたちゅーりっぷの球根が 芽を出し10センチも伸びていた。
それは 自然の営みなのだろうが 私はふいにいとおしさに駆られ それを鉢に移し替えた。
球根はとても小さくでもその生命力のありったけを使って 葉を伸ばしている。
何色の花を咲かせようとしているの?
もしかしたら つぼみはつかないかも知れない。
けれど ちゅーりっぷはそんな事お構いなしで
ぐんぐん伸びようとしているように思えた。

居間の窓辺に座りながら コーヒーを飲み 植えたばかりのビオラが風にゆれるのを 窓越しに眺める私の隣には あのチューリップの鉢がある。

私は 昨日ある失敗をしてしまった。
失敗をした自分を許せなく思うのは当然のことだが それ以上に私自身を許す事が出来なかったのは 思い上がった気持ちを持っていた事だ。
私は自分というものが 恥ずかしく 自身に対して怒っていたのだ。
しかし 偶然に現れた一つの球根。
去年から忘れられ それでも必死に葉を伸ばそうとする生命力に 私の気持ちは洗い流された。

人に間違いはつきものだけれど 十分反省した夜を過ごした後 まだ何の失敗もしていないまっさらのあしたが明けてくる事の喜びを もとう。
そして精一杯生きていこうと 傍らの鉢を見て思った。



まみい