まみいの日記
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2002年07月05日(金) 幼かったあの日

今日は本当に暑かった。

それでも 夜になると とたんに涼しい風が吹いてくるところは まだ本格的な夏ではない
本当に暑いのはこれからよ〜 と 雲の上の雷にいわれている気がする。

私が小さい頃 近所の大きな杉の木に 雷がおちたことがあった。
その日もかなり暑い日で 私は弟と縁側に腰掛けて 足をぶらぶらさせながら アイスをなめなめ 夕方の空を見上げていた。
すごい勢いで雲が走っていく様子が見ていて飽きない。
そのうちに どこからともなくゴロゴロと低い音が聞こえてきたかと思ったら あたりは急に暗くなり 風がヒューと起こり始めた。
雨はまだ降ってこない。
 
この急激な変化に私と弟は興奮してしまって 母を呼んだ。
「みてみて! こんなに暗くなってきたよ」
母は 空をちらと見上げると 私たちに部屋の中に入るように言って この暑いのに雨戸まで閉め始めた。

とたんに それまで遠かったように思えたゴロゴロという音は突然近くで聞こえ出し 私たちは「きゃ!」といって 耳をふさぎ母にしがみついた。
停電になって真っ暗で暑い中 3人で肩寄せあってると 耳もつんざくような大きな音が聞こえたかと思ったら とたんに雨がざばっと降ってきた。

ここまではまだ小さい頃の私の記憶というか印象でしかない。

母が 「木に落ちたみたいだわ」と青い顔をしていったのだけは鮮明におぼえている。
なぜなら 私は母の言葉から その頃読んでいた昔話の 雷の子が雲から落ちてしまい お父さん雷が迎えにくる話を思い出し 怖くなってオイオイ泣いたのだから。

母は「大丈夫よ。 もう一回落ちてしまったら二度は無いから・」と 的外れなことを言って私を慰めようとしていた。
私は「違うの。 お父さん雷がくるんだよ!」と涙ながらに訴えても それは言葉にならず 無視された。

母は「さあ ご飯にしよう」と勢い良く立ち上がった。


まみい