蒼い空に一筋。 煙が吸い込まれていく。
サンジはさっきから縁側に腰掛けて煙を吐き出しては、ただ機械的に呆然と煙の動きを目で追っている。 足元に散らばるタバコの吸殻だけが、どれほどの時間ここでこうしているのかを物語っている。 日が落ちるのが早くなるにつれて、空も高くなり空気も冷たくなってくる。 あたりはそろそろ日も落ちる時刻。 木枯らしが吹くたびに肌には痛く感じる程に冷気が突き刺さり始める。 どれほどの時間そうしているのか。 肌はとっくに冷え切っているはずなのにサンジはいっこうにその場を動こうしはしない。
一定の距離を置いてゾロも同じように煙を目で追っていた。 否 煙を吐き出すサンジの口元を見ていた。
根元まで吸われたタバコを地面に落とすと、胸元のポケットへと手を伸ばす。 何回かまさぐったあとサンジは小さく 「あっ」と声を出した。 さっきのが最後の一本だったのだ。
その声が合図だったように悴んでいた世界が動き出す。 塀の外からは小学生たちの声や買い物帰りだろう主婦の会話。 帰宅をすすめる童謡などの日常の音がすんなりと滑り降りてきた。
サンジは手持ち無沙汰に手を2回だけニギニギと動かすと、さっきまで固まっていた顔に軟らかく微笑みを浮かべて、身体をまっすぐにゾロの方へと向きなおした。
「今日は来てくれてサンキュー」
あまりに自然な笑顔に その身体を胸にかき懐きたくなる衝動をこらえて両方の拳を握る。 今のゾロにできたのはそれだけだった。
なんちゃってなんちゃって♪ 未亡人サンジってどう?って旦那誰だよ!! とか言ったら橘さんと言う方が。 「そこはギンしか居ないでしょう」 とか言ったので。こんな妄想が浮かんだのでした。 ついでに真珠婦人サンジも浮かびました。 (ふるい)
つーか葬式なんて一言も出でこなかったんですが、葬式のあとのつもりで書いたんだい。
この後サンジとゾロは同棲するんだよ。
………………そもそもこのギン×サンはなんで結婚したんだろう………。
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