声楽レッスン。 私が唯一続けている体のワークアウトである。 ボイス・トレーニングに重きを置いて教えてもらう。(練習をさぼるから暗譜で歌えるレベルに達していない。)今日は、後ろ向きに歩きながら発声練習。そんなこと出来そうな気がしないのに、あ〜ら不思議、やってみると案外いい声が出せる。背筋、とりわけ腰に近いあたり、の問題らしい。 床に仰向けに寝て、背筋を伸ばし、骨盤を開いての発声練習なんてのもあって、自意識のスイッチをオフにしないと務まらない。何がうれしくて、天井見て大声を出さなきゃいけないのか。・・・でも、大声が出せるようになるまで、何ヶ月かかかった。 そういえば、いつぞやはペットボトル2本(3kg)の入った袋を片手に一つずつ持たされて歌ったこともあった。これでオーディションを通らなくっちゃというような生徒さんだと必死だけれど、永遠の初心者を決め込んでいる私はお気楽そのもの。重かったけど。 私のようなヘボだけでなく、相当歌いこんだ人についても、肉体の使い方が本人よりもよくわかる、というのはすごいことだ。普通、楽器はお互い目に見えるところにあるから、やれ、ヒジをあげて、とか手首を回転させて、という注意もしやすいが、声帯だけは、教師にも生徒にも見えないところにあるのだもの。 そして、これが声楽教師なら誰にでも出来ることかといえば、決してそうではない。以前ちょこっと通った楽器屋さん系の声楽教室の先生はまるっきり発声を教えないで、適当に歌曲を歌わせてお茶を濁してくれた。今の先生は罵声も飛ばすけれど、いわれる通りに出来ると、必ず声が出るから怒鳴られても構わない。わが生涯初めての体育会系的レッスン。 レッスンの翌日は、いろんなところに筋肉痛が出る。これはたぶん下手だから、余計なところに力が入っているのだろうね。
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