書泉シランデの日記

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年末よしなしごと
2004年11月28日(日)

昨晩の『ドン・パスクワーレ』、シラグーサ、きれいな歌唱で大変結構でした。話そのものは実にくだらないし、不自然ですが。シラグーサにはあんまりカリスマ性はないが、何ともいえず素直に伸びる声が魅力。ピアノ伴奏のアリア集はあるけれど、私としては古典歌曲を録音してほしいな。

さて、年末が近づいてくる。去年までは、某生協のお正月企画にあわせて、ミニおせちなどを買い、餅つき機にお餅をつかせ、一応はお正月らしい食卓を整えるということが続いていたのだが、その生協を止めたがために、今年はどうしたものかと思案にくれる。おせちの習慣を放棄すると、何やら親やら死んだ祖父母やらに申し訳ないような気がしてくる。とはいえ、面倒な割りにおいしくはないし、あきるし、胃の調子は狂うし・・・。

家族の人数が多いとお正月はもちろん、節目節目のイベントの思い出が充実しているのではないだろうか。両親と同居していてくれる兄一家のところに、お歳暮としてすき焼き用の肉を手配したのだが、それに決めたのは、ひたすら自分のノスタルジーだった。

家族みんなですき焼きをつつく、すぐになべの底が見えるようになるので、次々と具が追加される、誰が何を取った、というようなことで兄弟のいさかいが始まる、叱られる・・・今となると、これが本当に暖かい家庭の情景として思い出される。うちは3人家族だし、鍋の時期はなんだか寂しい。息子はそんなもんだ、と思っているのだろうけれど、一人っ子ってこういうところでも、ある種の経験からは完全に疎外されているんだなあ、と思う。



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