word...
verbal representation

2006年12月22日(金) winter again

駆け足で近づいて来た冬に急かせるように
あたしは部屋を飛び出した
ここに居ちゃいけないような気がして

あの日あたしは ただ導かれるように部屋を出て行った


アポも取らずに訪れた家は余りに静かで
ふと開かれた扉を覗き込んだ

ツンと澄ました猫が横たわる部屋に
招かれて あたしは暖かい部屋に腰を下ろした

猫をかぶったあなたは 決して自分を曝け出したりはしないくせに
ヅカヅカとあたしの中に入り込んできた
負けじとあたしも抵抗したけど

無関心を装って あなたはコタツに身体を丸める

話しかけても特に頷きもせず
ツンとしたままのあなたに苛立ちながら

あたしはここに来た目的を思い出した


やっとやって来た逢いたかった人に
あなたはさっきとは打って変わって明るくはしゃぐ
変な人だと思いながら 輪に加わって話をしたら

やっとあなたはあたしを見て
何この人 面白い とか言って 

お腹抱えて 笑った


強固に閉じていた扉は 余りにも呆気なく開いたけど
たぶん 一番奥の扉は誰にも

誰にも開いてはくれないんだろうね


自立している人は 強いから好き
あたしはいつも そうゆう人を好きになる

だけどあたしは きっと本当は
その奥にある弱さをみつけて 人を好きになる


弱いから強くなれた あなたのその奥の
綺麗でか弱い部分を あたしは好きになる

だけど その部分は決して見せてはくれないから
癒そうとしても なかなか叶わなくて

あぁ 愛されてないんだとか 思っちゃったりする


だから少しずつ 弱さを求めるあたしの弱さと
それでも好きなんだと貫く強さを

あたしは癒して 広げていけばいい
自分を癒さないことには きっとあなたも癒せやしないだろうから

お節介だと言われたって どうだっていい
それでもあなたが あたしから離れていかないのなら

あたしはあなたを 護ると決めたのだから


馴れ合いは好きじゃないって 冷たくあたしは言ったけど
その言葉は 本心じゃないけど嘘でもないから

いくらあなたが辛抱強くても 包容力があって優しい人でも
ずっとは待ってくれないよね

だから・・・また焦ったりはしない程度に


強くなるために 進んでいきたい


 <past  index  future>


fountain infinitude