2005年11月10日(木) |
ジオニック・マインド |
機動戦士ガンダム〜MS IGLOOをまとめてガチンコで見てしまった。
目覚めは今日も最悪、深夜アニメを見すぎたせいで。
コンバンワ、櫻です。
MS IGLOO?なんじゃ、そら。と言う方の為に簡単に説明しておく。
舞台は宇宙世紀0079、地球連邦軍とジオン公国との間に起こった戦争、
通称“一年戦争”である。ガンダム、知ってるか?
その、サブストーリーなんである。
開発途上の兵器の実戦試験を行う為の部隊、
「ジオン軍第603技術試験隊」の儚くも悲しい、歴史に刻まれる事のないサイドストーリーなんである。
つまりだ。
華々しく、赤いザクだのガンダムだの何だの、最新式の正式採用されたMSの影で、ものすごぉ〜〜く地味に戦う、いわば
ボクシングの4回戦ボーイの試合
を見ているような虚脱感の漂う物語なんである。
ちなみに第一話はこうだ。
…603に実験配備された対艦隊用射撃遊撃砲“QCX-76A”は全長200メートルに及ぶ巨大砲である。
その破壊力たるや、マゼラン級の大型艦船をも一撃でブチぬくニクイやつなのである。
ルウム戦役において配備された。
たった一機だけ。
しかも前身する味方艦船からの、砲撃ナビがなければ命中する事ができない。
しかも、いざ鎌倉となれど、砲撃のナビデータは入ってこず、ウルトラ級の空砲を放ったうえ、撃沈されるのである。
その時の戦時の主役はザク。
どでかい大砲はお呼びでない。
なんてこったい…嗚呼。で物語は終わる。
…山がねぇな。
第二話はこうだ。
地球侵攻を始めたジオン軍の兵器支援のため投入された自走戦車“YMT-05”
はアリゾナの連邦の敵集落に落下してしまう。
連邦に捕獲され、連邦軍に操縦されてしまったモビルスーツ“ザク”6機との交戦が始まってしまうのである。
もちろん今回も戦車は一台のみ。
後日談YMT-05は今後の戦局に登場する事はなかった…と。
…無駄にタバコの本数が増える。
第三話は、一年前に機体テスト時に、最高速度で飛行していると手足がバラバラにもげてしまう、テストMS“ズザ”。
はっきり言って欠陥品です。
それに乗って、乗って?戦うのかと思いきや…
連邦の量産型MS“ジム”とスピードレースをした挙句哀れバラバラに…
もう、ため息しかでるものありません。
この外伝三作に共通するのは「哀愁」。
軍の正規配備の選考からもれた、落ち零れの哀れにも蔑まれた処遇。
どっちかてと、オトナのアニメですな。
山もなく、オチもない。
ただ、政治に敗れた2軍の、奮戦記なのである。
そんなアニメを、食い入るように一気に見てしまった。
面白かったんです。
テーマは政治。
強いものが勝ち、悪が敗れるみたいな三流アメリカンムービーみたいなオチはない。
アカンコ達が出撃し、葛藤し、やっぱりやられる。
しかも、味方の最新装備との格差たるや、ある意味差別。
うん、久々にいいアニメを見てしまった。
だがな。
次はない。
|