“布団が出来上がる”
と言う感覚を理解して頂けるであろうか?
“布団が出来上がる”とは、太陽の下で干されたあの香ばしい香りと、シーツを洗濯した時の、清潔感漂う香り、そこに、自分の匂いがミックスされて完成する、“オレ風”にカスタマイズされた感じの事である。
お日様で干した日の布団は、妙によそよそしい。
シーツを変えたばかりの日の布団は、ちょっとパリパリして居心地が悪い。
万年床では、ちょと臭い。
で、“布団が出来上がった”目安とは、寝床に入った時臭くなく、程よくノリが落ちてきて肌触りがよく、しかし湿っぽさもない状態が、好ましい。
“布団が出来上がった率”をもっとも表すバロメータが、タオルケットだ。
ふわふわのいい匂いがするのにそこはかとなく馴染んだ触感が最高である。
“出来上がった布団”は、睡眠薬100錠分に匹敵する。
“出来上がった布団”で迎える朝は二度寝の温床である。
“出来上がった布団”は幸せのバロメーターである。
“布団が出来上がった”状態は長くは続かない。
“出来上がった布団感”とは…。もうエェか?
布団で結構引っ張ってみたが、朝起きた時、稀に、敷き布団、掛け布団、毛布、タオルケット、シーツ、全てが、一糸乱れず布団メイクしたそのまんまと言う時がある。
あぁ、今日はベスト・ランだったんだな。と思う。
…。おやすみなさい。
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