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2004年12月24日(金) コルセーア2とAnswerとファイトクラブ(フジTV版)

コルセーア2とAnswer はBLです

コルセーアはBLなんだけれども、聴いていてBLという感じがしない。そういうシーンが出てきても、なんとなく違和感もないし、映画の一場面で男女がセックスするように、登場人物の関係が自然に成立している感じだ。
ドラマの展開が本当にかっこいい。まず、海洋物、海賊や貴族や総督が出てきたりと、歴史仕立て。鈴木千尋さんのカナーレと森川智之さんのアヤースの二人が中心に話しが進むが、この2では三木眞一郎さんと子安武人さんが、アダルトに絡んできてとってもエキサイト。特に聴いていて秀逸なのはやっぱり三木さんの演技。2枚組の1枚目の中盤は、もうほとんど三木さんの独断場。森川さんの低めの男っぽい声での押さえた渋めの演技も、他のどの作品にもない男らしさと同時にクールな魅力があって聴いていてどきどき、魅力的なカナーレ=鈴木さんが、森川さんと三木さんのステキな演技を上手く引き出している感じだ。なんだか感動的。

Answerはちょっと前に聴いたSuggetionの前作にあたる作品。聴く順番は完全に間違っているのですが、Suggetion を聴いてすごく感動的だったので、一生懸命に探してゲットした作品、これもかなり面白い。偶然にもコルセーアと同じ組み合わせ。ただ、森川さんの役の雰囲気はぜんぜん違うので、とても面白い。こちらの森川さんは、悩んだり、苦しんだり、泣いたりと、とても人間味のある魅力的な演技。こちらも、耳をそばだててしまう。

この二つの作品を聴いて思ったこと。
話の筋書きは、けっこうありがちな展開、ハリウッド映画などの脚本に比べれば、どこにでも有るような話だし、想像の範囲内での展開でしかない。しかし、ドラマはやはり演じ手の演技で総てが決まるなあとつくづく感じた。確かに、脚本はそこそこ良く出来ている。音の演出もさすがだ、臨場感もかなりある。しかし、だからといって驚くような強烈なセリフがあるわけではない。しかしそこには、生き生きとした役者さんの演技があった。かれらこそがドラマに命を与えていた。どうして、と思ってしまうほどに各シーンでそのおもしろさに引き込まれる。聴いているこちらが頭の中で画面が浮かぶような展開、そして聴く者の注意を決して離さない、絶妙なニュアンスの演技。引き込まれ感情移入してしまい、登場人物と同じ気分で一喜一憂してしまう。
こういうドラマCDはBLであるなしに関わらず、中毒になる。とりわけ、格別の演技を聴かされると、やっぱり最後が役者の担う部分が大だなと、つくずく実感する。どうも私にとってアヤースは鼻血キャラ。

ファイトクラブ(2003年6月フジTV放送版)
今回幸運にもTV版の録画をお借りして観ることができた。
ブラピを堀内賢雄さん(日曜に会ったばっかりだ、にこにこ)エドワードノートンを森川さん。ノートン平田さん版はDVDを持っているので観たことがあったし、白状するとファイトクラブはDVD化が待ちきれなくて先にアメリカで買ったリージョンコード1版と日本の初版のボックス仕様版と2種類持っている。たぶん5回はすでに観ている。とはいえ、実は本編観るのはかなり久しぶり、2年ぶりぐらいか?シーンは全部知っているだけに、TV版でどこがカットされたか(スープにおしっこ入れるシーンとか)すぐに判る。しかし、この作品だけは何回観ても面白いし、異なる脚本、異なる声優さんの演技で観るのは格別の楽しみがある。
TV版、カットされたシーンとCMは気に入らないが、中身はやっぱり大変に面白かった。堀内さんはブラピ嵌り役かな。かっこいいだけじゃなくて、甘い部分も切れてる部分も痺れる良い声、1〜2カ所だけ、おおっ、ちょっとおじさん臭いさけびだ〜〜という部分があったが、まあご愛敬か。
森川さんノートンはいろいろな演技が聴けて面白かった。森川さんらしい演技が、この作品ではとても生きていた。映画のおもしろさがこの二人の演技でかなり増強されている。オリジナルの持つダーティで薄気味悪い色合いが薄れて、コミカル色が強くなった印象で、TV版としては取っつきやすくて正解だと思う。とても良かった。


まいける2004 |簡易メールシルバーナの船室(コラム)

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