車窓。 - 2005年04月20日(水) いつもの構内。いつもの時間。 いつもの電車にいつもの車両。 どんなに席が空いていても私は必ずそのドアのそばに立つ。 そして私だけの車窓が流れる出す。 時を刻む観覧車。帆形の白いホテル。そして向こうには広がる海。 毎週この同じ場所からそれを眺め同じ時を刻むのを静かに眺める。 「ねぇ、お約束だけど乗っておく?会えた記念だしね。」 初めての夜に君は優しく誘ってくれたね。 「並んでるし、また、今度。」私は照れくさくて断ったっけ。 それっきり君とここを訪れる事は二度と無く 「今度。」は実現しないまま…。 あの時、素直に乗っていたら二人には違った未来があったの? あの日、すれ違っていなければ私、今も笑っていられた? 君と笑って一緒に乗ったという思い出に毎回この胸をつまらせるより あの夜、乗っていたらって想像してるほうがアタシ向き。 乗りそこなった観覧車。乗りそこなった君との未来。 色々言っても後の祭り。 祭りの後はいつもなんだか寂しい… 今日もやっぱり寂しいけど この車窓はいつも君が泣きそうなアタシに「がんばれよ。」って言ってくれてるみたい。 この時間。この車両。 ここの場所からの眺めは誰にも譲りたくない。譲らない。 私だけの車窓。 小雪。 ...
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