折れたヒール。 - 2005年04月19日(火) いつもヒールのパンプス どうしてそんなに背伸びを?誰のため? ほら疲れてつま先が かかとが 痛むってわかってて今日も履く? ぼろぼろに欠け 折れたヒールのパンプスを投げて裸足に もう歩けない 歩けないから お願い座らせて 大事にしてたはずの地図は長く持ちすぎて破れて消えた。 振り返ると後ろも先も真っ暗。遠く遠く迷ってしまったグレーのトンネル。 出口への頼りはもうこの心だけなのに、足も心も痛くて進めない。 もう ここで朽ち果てる?こんな暗闇がアタシが最後に眠るベッド? 痛くて座り込んだその場所にヒールの壊れたパンプスひとつ。 こんな闇のトンネルを他にも歩く誰かが? まさか まさか。違う。いるわけないこんな暗闇… だけど だけど。もしも もしも… あなたも疲れて折れたヒールを捨てた?捨てて前へと進んでるの? トンネルで諦め座り込んだ心が 見つけたそれにかすかな希望と期待を持つ なら アタシは独りじゃない?そう思っていいの? だってそんな勘違いでも今日もアタシを生せてくれるから。 壊れたパンプス。もしも あなたなら…。 どうぞ先を進んで。迷わず行って。 そして出口の光へと辿りついた日にはどうかお願い もう片方の折れたヒールそこから闇へと放り投げ そして二度と振り返らずに かすかに だけど確かに闇に響く転がる音色は遠く遠く彼方アタシに届くはず その音を頼りにアタシはゆっくり立ち上がって裸足で進むから ヒールなどもういらない あなたは疲れた足とココロを澄んだ泉で洗っていて やわらかい緑の野原で転がり大きい青空見上げていて あの夢の中で見た こぼれ落ちそうな満天の星を数えていて いつか出口で気持ちよく微笑むあなたにきっと出会えるはず。 ね?そうでしょ? アタシが歩き始めるときは…。そうね。 やっぱり迷ってここへ座り込む君へ アタシもここにいたよと いるよと この折れたヒール 片方置いていくからどうぞ気が付いて もう片方はいつか出口に辿り着けたら闇へと投げるから君もゆっくり立ち上がっておいで もし 君が先に出口にたどり着いたら? ただ 穏やかに心から笑っていてくれたらそれでいい。 小雪。 ...
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