ボクの庭のお隣にコイズミサンの畑がある。 コイズミサンのおばあちゃんはいつもボクに「オリコウだね」と言って くれる可愛らしいおばあちゃんなのだ。 そのコイズミサンが今日、ボスとアキコに畑で穫れた大きなハクサイを くれたのだ。
このハクサイはおばあちゃんもアキコも持つことができなくて、コイズ ミサンの息子サンにボクの庭まで運んでもらったくらい、大きい大きい ハクサイなのだ。
ボクと大きさを比べると、ボクが負けてしまいそうなくらい大きい。 食いしん坊のボスとアキコがお鍋を食べてもなかなかなくならないくら い大きいハクサイなのだ。
外側の虫食い葉っぱは鶏小屋の鶏たちのおやつだそうである。 ボクも茹でたハクサイを食べたいのでオリコウにしていることにしよう。

一昨日の寒い朝、鶏の「アイツ」が死んでしまったのだ。 「アイツ」というのはボスとアキコが最初にヒヨコを飼い始めた時から かわいがっていた初代のオス鶏なのだ。 アイツの甲高いバカ声が聞けなくなるかと思うとボクも少し淋しい。 でも、野犬に襲われた時も、イタチに襲われた時も生き延びて、最後に は片方の翼もなくてボロだったけれど、7年もボスとアキコに可愛がら れたアイツは幸せなのだ。 アキコはアイツのお墓にもこのハクサイをあげていたのだ。
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