ゲンゾー日記
2008年08月14日(木)  オニドコロ 

今日は散歩道でかわいいオニドコロの花を見つけた。
オニドコロは漢字で「鬼野老」と書く。
「野老(トコロ)」は「海老(エビ)」と対になった名前なのだ。
海にいるヒゲが生えて腰が曲がったのが海老なら、こちらの野老は根っこ
に毛がいっぱい生えて曲がった形をしているから野老というのだそうだ。
ヒゲが生えて腰が曲がっている野山バージョンなのだ。とても面白い。

花の大きさは6ミリくらいでとても小さいのに名前に「鬼」がついている
のは、これより小さい「ヒメドコロ」という植物があるからなのだそうだ。
こんなに小さくて可愛いのに「オニ」だなんて少し可愛そうだが、比較の
問題だから仕方がないのだ。

花の根元についている小さいキュウリみたいなのは実なのだ。
これからどんどん大きく平たくなって、最終的に黒光りしたゴキブリみた
いな形になっちゃうのである。

それに、これによく似たヤマノイモの根っこは「じねんじょ」としておい
しく食べられるのに、この根っこは食べられないので、ヤマノイモを採り
に山に入った人がこれを見つけると「ちぇ、オニドコロかよ」とつぶやい
てしまうような植物なのだそうである。
名前もオニで実はゴキブリみたいで、「ちぇ」なんて言われてしまう植物
なんて滅多にないのだ。
オニドコロはちょっと可愛そうな植物なのだ。



お休みドコロやお食事ドコロなんていう植物もあるといいのに。

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