ことばとこたまてばこ
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ある日、君は陽光を浴びながらあそこの公園のベンチに座っていた。 ある日、君は緑陰の中で微笑みながら立っていた。 ある日、君は胸を張りながら堂々と勇ましく地を駆けていた。 ある日、君は車の中で光の線が流れる夜景を知った。 ある日、君はたくさんの友人と輪を囲みながら互いの息を感じた。 ある日、君は鼻に指を突っ込んだ。 ある日、君は美しいものを見て理屈も何もなく美しいと思った。 ある日、君は眩い太陽を背にして身体の輪郭が輝くその姿は神様のようだった。 ある日、君は死後の世界の無限に怯えた。 ある日、君は月を見上げ続けていて口がゆるんだ。 ある日、君は打ち寄せては光って止まぬ波をただ一途に見ていた。 ある日、君は大人への矛盾に困惑した。 ある日、君は綺麗なオレンジ色のようであり、陰鬱な漆黒色でもあった。 ある日、君はどうしようもなく胸が塞がって息苦しくて悲しくて泣いた。 ある日、君は触って分かる生き物のぬくさに気づいた。 ある日、君は全身全霊を放ち心身と共に虚脱した。 ある日、君は文字の意味する事柄全てを理解していなかった。
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