歩く親父さんの背中 雪で白く染まっていとも寂然と 雪は降りいとも寂然と 親父さんは歩く銭湯の煙突から蒸気 眩く白かった耳が 赤いね雪の降る夜は音が降る と昔誰からか聞いた不思議では ないね夜空で電灯に照らされる 白き塵埃時折それはまるで 魂魄のようほんとうに そうだと思っているだからわたしはたった今 音が降っているのだと知らぬ音に思いをはせては その正体を垣間見た気になり嬉しく感じるのだった