夜桜自身のかもしだす幽けし明かりは映え、暗いながらも一層生々しく君と君の手の存在ありて。散る桜の白い花びらと君の顔色は存外に等しくある。それは疑いもなく知ってる感触。けれども確実に忘れていた感触。けれども思い出した。けれども思い出した。私に聞くことは適わぬけれども君の 笑い声、話し声、うめき声、すべてこの花が知っていると信じて桜を見ながらまったく心地の良き狂気を味わう。