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2005年04月24日(日) 子供の絵。


先日、家庭訪問に見えられた先生が子供の『絵』について、こんな話をされた。
「学校生活では一見何の問題も見られないお子さんでも、絵を描かせて見ると
ぐちゃぐちゃに塗り潰しただけの物を描く事がある。絵はお子さんの精神状態を
表すんです」
そんなお子さんが今までに居たのですか?とは聞かなかった。言葉付きから
どうにも実体験であるニュアンスを感じた気がしたからだ。
とても若く見えるし溌剌とした美人だが、教員暦は思ったより かなり長い方だった。

子供達の『絵』は面白い。今までで一番気に入った絵は、お母さんが電卓を叩いて
いる絵で、傍に拙い字で「けいさんしているところ」と書いてあった物だ。
子供さんは同級生、お母さんも知っている方なので余計に何だか可笑しかった。
見てるんですね。けいさんしているところ。油断は出来ません。

私が今まで目にした物では上手い下手は(かなりはっきり)あっても問題を
感じるような絵は無かったんじゃあないかなあと思う。
だが、荒れた国に生まれて 平穏な生活自体知らないような子供達が描いた絵
などを時折、新聞などで見る機会がある。
虐待を受け続けた子供が人間を描くと、鬼のようにギザギザの歯をした いつも
怒っている顔を描くとも聞いた事がある。
以前、養護学校の先生に面談を受けた折も、まず人の顔を描く事から始まった。
顔のバランスを正しく描けるかが 非常に重要であるらしかった。
それが目であれば、でも別に良いんだそうである。

絵に問題が現れるのは別に子供に限った事ではないだろう。随分単純なテーマに
かなり特異な絵を描くと言う事はありそうだ。「木」「家」「人」
自分ならどうだろう?「描きたい事何でも」なんてテーマを貰ったら果たして
何を描くだろう。何となく良かった、子供じゃなくって。

にわか心理学者になって、子供の絵を知った顔で読んで見ると、いくら言っても
人物をすごく小さく描いてしまう。女の子は髪飾りまで細かく描く子も
居ると言うのに。
多分、まだ人間に対する関心が薄いんじゃないだろうか。ワラジムシ(好き)に
対するのと同じくらいの関心度なんじゃあ あるまいか。
でもワラジムシを描かないだけましかも知れないが、描いても文句は言えないな。
社会性が未発達ってやつか。絵を見ないでも嫌と言うほど
判ってるけど。
早く友達と自転車乗ってる絵でも描いてくれるようになればいいんだけど
自転車はちょっと難しいかな。

昨日、テスト用紙の隅っこに物凄くリアルなクワガタが描いてあった。
「T君が描いてくれたんだぞ。T君はクワガタがすごく上手いんだ」
小学1年生の絵とは思えないリアル・クワガタ、大した物だ。
そして私は、ムシキングへのT君の並々ならぬはまりっぷり
しみじみと感じていた。

ほとんどの子供の絵は、きっとそんなものであるのだろうが。



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