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2005年05月19日(木) 母、怒る。


久し振りに 本気で子供を叱る。きっかけは、確かに些細な事であった。
小学校の敷地内に奇妙なオブジェがある。階段状になっており、軽く昇り降り
出来るそれに 1年生は初め興味を示す。
ところがこれは 中に水が溜まる造りになっている。雨が降ると30〜40cmほどの
溜池になるのだ。
だが小学1年生ともなれば、水に浸かればどうなるか、考える頭くらいはある
筈なので問題は無いのだろう。うちの息子を除いてだが。

昼休みに溜池に浸かり、幼稚園と違って 先生がすかさずやって来て着替えさせて
くれる訳では無いのだなあと言う事には 気付いたらしい。
それで午後の授業を受け、びちょびちょのまま 鼻水を垂らして帰って来た。
水に入っちゃいけないと、15回以上は言っているのだが、この場合 やってみたい
欲求に勝てないと言う事が問題なのだ。
やっぱり駄目なのだ。自分も子供の頃は随分色々やった。だが親には叱られた。
友達との約束に気が気ではないらしい。他にもやり忘れが 色々とあった。

赤くなるまで尻を叩く。それは虐待と言う人も居るだろう。そうともさ。
温かい風呂にぶち込む。一人で身体を洗えと言ったら出来ないと言って泣いていた。
だが一人で洗わせる。何とか頭も一人で洗っていた。これは収穫だ。
真っ赤な尻で 湯船に浸かる。よせば良いのに「いいお湯だなあ」などと
変にご機嫌伺いな物言いをするので「黙って入れ」とまた叱られる。

風呂上りに勉強をさせられる、などには今の状態ではお金を捨てるような
事になりそうなので通っていないが、簡単な教材で予習をしている。
すると 近所の友達がやって来る。
「今日はこれこれで、叱られたから遊べないよ。今 勉強してる」
説明しても戸惑った様な顔で中々帰らない。どうやら直接、子供同士で話を
したいらしい。
ところが息子は泣いて腫上がった顔を見せたくないらしく 呼んでも出て来ない。
ええい面倒なっ。
丁重に、何度も説明し、本を貸してあげて お引取り頂く。

30分もしないうちに別の友達登場。
同じ事をまた説明する。が、彼もやっぱり納得はせず、部屋に入って来た。
息子は、大声で泣いたせいか、水に浸かった後、雨の中を歩いたせいか
喉が痛いと言うので、塩を温めて 日本手拭いで 首の周りに巻いてやっていた。
ちょっと、セントバーナードな感じだ。
友達は、早速それに目を付けて「何、それ」 などと言っている。確かに。
息子は混乱したまま、それでも必死に 机に向かっている。
友達は 息子のドリルと、一心不乱な息子を 興味深げに見ている。
「あ、この問題解らないの?教えてやるよ・・・ええと、解んねえや」
何を言っているのやら。
少しだけ息子と話しをして 彼も帰って行く。

泣き疲れて、体力を消耗したからか、午後の水浸しが堪えたか 何となく一日
ぐったりとしていた。学校では 溶連菌感染症が流行中だ。それはやはり心配である。

「母さんだって、それなら好き勝手がしたい。母さん自分の残された
人生をもっと華やかに生きたい。どっか遠くで
「母さん、寿命が縮む。こうやって怒るたびに5年ずつ縮む。もう寿命も
残ってない。あと1回怒ったら 寿命なくなる

思わず逆ギレして言った言葉ですが、いや、今書いてみると本音が混じって
いるだけに何とも 恥ずかしい。
「うわあん、お母さん、死なないで〜」
とか、その時は息子も言うんだけど 1時間後にはケロッとしてるんだもん。
こっちも、もう何に怒っているのやら、で 今頃色々考えたりしている訳です。




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