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少しばかり前の事だ。
学校から帰って来て、水分補給も終わり まったりしていた息子が突然 「おかあさん、ママちゃん(祖母)えロ本って知ってる?」 と聞いてきた。
変てこなイントネーションだ。 だが、何を言おうとしているかは判った。「エロ本?」と、つい正しい イントネーションで返してしまう。 「えロ本だよ」 えが妙に大きい感じ。
「判った。えロ本って何かな?」
「あのね、S太郎が・・・」 クラスメートのS太郎が図書室で、うちの息子を初め数人に声をかけた。
「ここにえロ本置いとくからな。見ろ」
S太郎の兄ちゃんは、小学6年生。修学旅行から帰ったばっかり。 何かの拍子で弟がエロ本を見たか、存在を知ってしまったらしい。
「で、R太郎は見たの?」 「うん、みんなで見た。人の身体が沢山あった。心臓とか」 「・・・。あのねR太郎。そのえロ本は、図書館の本でしたか?」 「うん、図書館のえロ本だった」
そりゃ人体図鑑だあっ
不思議なもので、真のエロ本の何たるかを知らない割に、説明する間 息子は何ともスケベっぽい笑いをニヤニヤとずっと浮かべていたのであった。 おそらくはS太郎君もずっと笑っており、一緒に人体図鑑を見た仲間も ずっとニヤニヤしていたのであろう。 それが何故かは いまいち判らなかったと思うが。
「えロ本は、それに似た言葉ですごく悪い言葉があるので言ってると すっごく叱られるぞ。S太郎君も今頃、叱られているに違いない」 それと多分兄ちゃんも。
今回の出来事で学んだ事。
1.つい先頃まで親と風呂入ってるような小学2年生男子は、裸を見た時 それを人体と認識する。
2.息子にもえロ本を見ようと誘ってくれる友がいる。
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