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昼間、カラオケに行った。 階下にはゲームコーナーもあり、夏休みだからか 学生さんで大賑わい。
高校生か大学生か判断は付かなかったけれど、女の子3人ほどのグループと すれ違う。 今の女性は皆さん背が高いですな。履いてる靴のせいかな? その中の一人が大声で話していたので、たまたま強烈に耳に入ってしまう。 「性病!近付くな!って言われてさ〜」
笑っていたが性病なのか?それとも新手のセクハラ系悪口なのか?? 思わず立ち止まってしまった。
インキンではないので性病は必ずしも痒くない。 男性なら症状が出た日に速攻泌尿器科に駆け込む事になる淋病も、女性の 場合は自覚症状が出辛く、気が付かないまま重くなったり パートナーに伝染させて泣かせたり、ひどい時には不妊の原因に なったりする。 エイズも感染が早く判れば、先進国では死病ではなくなったと言われている。 また、最近爆発的に増えているらしいのがクラミジアだと言う。
今回は私の性病体験記だ。 さすがにパートナー感染だったりしたら こんなとこ書けません。 だけどパートナー無関係に発病してしまう性病がある。 それを知ったのは、ごく最近の事だ。
鼻の病気で入院中、向かいのベッドにいた6歳の男の子の付き添いの お母さんが、たまたま婦人科勤務のの看護師さんだった (その病院では ないけれど)。子供さえ静かにしていれば彼女も手持ち無沙汰だし 私も暇なので色々な話をする。 性病が増えていると言う話もその時に出たと記憶している。
「こう言うところで手術したあとにカンジタを発症する人がいるよ」 「なんでまた」 「抗生物質を沢山使ったあとになるんだって〜気を付けた方がいいよう」 と彼女は笑っていたけれど、私も良く判らないので、その時はマスクの下で ただニヤニヤ笑っていた。
それきりその事は忘れていたが、退院してしばらくして 「痒っ!かゆかゆかゆ〜〜〜〜〜っ!!」 あり得ない痒みにしばらく頭を悩ませて、看護師の彼女が言っていた事を 思い出した。 「いやしかし、まさか」
いやだ性病なんて、こんな理不尽な話があろうか。 ついこの間まで、散々痛い思いをして、今度は身に覚えもない 恥ずかしい思いをしなくてはいけないなんて〜〜っ でも選択の余地はどこの病院へ行くくらいしか、もう無い感じ。 行かないと言う選択はないと言う劇症ぶり。
性病、やっぱりいやだ。何かにかぶれたのだと思いたい。 近所の婦人科に飛び込んだ。 「少し前まで入院してました」 その時の状況を詳しく聞かれ、診察。 結果は、看護師の彼女の言ったとおり「抗生物質を沢山使ったあと 抵抗力が落ちていると体内にいる菌(カビ)が急に暴れ出すんですよ」 と言う事であった。 カンジタ症、立派に性感染症の1つである。 「パートナーにうつる事がありますから」 「・・・・・・」何も言えないし、言う気もないので黙っていた。
完治して もう随分経つわけだが、とんだ不愉快なお土産だった。 風邪引いて薬飲んだりしただけでも なる人はなるらしい。 少しばかり特殊な性感染症だ。
「性病」とでっかい声で話しながら歩いていたお姉ちゃん。 もしかしたら性病って一部ではもうそれほど恥ずかしくないのかな。 職業病みたいな扱いになっていたらどうしよう。 どうしようって事でもないが。
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