オリビエの日記

2005年05月25日(水)    ハワイで恋におちたロンドン先生

    
    『「ぷっ」スマ』で剛君が占い師に占っていただいていました。
   
    占いで思い出すのは高校時代の社会科の男性教諭です。
   生徒に「ロンドン」と呼ばれていたその先生は、私が入学したときは定年が近いような年齢でした。
   お金持ちのお坊ちゃまで、
   ロンドン先生の年齢の時代には贅沢な、イギリスのロンドン大学を出られた方でした。
   おっとりとした、いかにも育ちの良さを感じさせるお人柄は大好きでした。
   授業の中でイギリスのお話や、
   大学の休暇中には必ず暮らしたフランスのお話が時々混ざるのも楽しみのひとつでした。

    ロンドン先生が若い頃占い師に興味を持ち、
   ヨーロッパで占い師の学校に入学したお話をされたことがありました。
   その学校では統計学、生命学、人相学、方位学など東洋、西洋はもとより、
   古今東西地球のあらゆる占いを勉強したのだそうです。
   そして最後に学んだのが話術だったといいます。
   
   「あなたのおうちに木がありませんか?」
   「いいえ、ありません」
   「それはよかった! あったら災いが起きていたところでした」

   「あなたのおうちに木がありませんか?」
   「はい、あります」
   「それはよくありませんね。その木は取り除いた方がいいです。今占って欲しいのは何ですか」
 
    きちんと覚えていないのですが話の導き方をこのように例え、
   授業の内容を先生は面白おかしくお話されました。 
   私達に分かりやすいようにかなり程度を下げたお話でしたが、今でも楽しく印象に残っています。

    ロンドン先生は大学を卒業した後、気の赴くまま世界中をゆっくりと巡り歩き、
   アメリカの帰りに立ち寄ったハワイで奥様と恋におちたそうです。
   一年ハワイで暮らし、ハワイで結婚して、奥様を伴い帰国したのでした。
   学校の近くの教員住宅にお住まいでしたので、奥様をお見かけしたことがありました。
   ご年配でしたが美しい方でした。
   「喧嘩をしたときにバカと日本語で言っても分からなかったけれど、
   今では私より日本語が達者です」
   おっとりとおっしゃったロンドン先生が懐かしく思い出されます。   


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オリビエ [MAIL] [水平線の海と空]

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