コミュニケーション。
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久しぶりに夫が他の女性を褒めるのを聞いた。 私はたちまち嫉妬し、ドアをぴしゃんと閉めた。 こないだと書いてることが違うじゃないか、とお怒りのあなた、 落ち着いてほしい(壁に向かって)
確かに夫の浮気は子どもを作らない限り許すと書いていたが、 書きながら、 これは当然夫が浮気しないだろうという信用の下に書いてるな、と自覚はしていた。 信用に甘えているというか… だから揺れ戻しみたいなものが来るだろうとは思っていた。
本当に久しぶりに聞く言葉は、私の体に突き刺さり、 一瞬で毒が回ったかのような感覚だった。 夫の顔が他人に見え、 そもそもこの話の最初は何だったか? 夫ではなく別の人が、以前にその女性を褒めたという話ではなかったか? しかしその人と夫と女性は同じタイミングで出会ったはず、 何故夫個人がその人を認めたことを、そのときに話さなかったのか? それこそ一瞬で私は考え、とりあえずドアの音を立てた。
が、本題はここからである。
音を立てて会社を辞した私は、車に乗り、 末の子を迎えに行った。 園に近い駐車場が空いていないことに舌打ちし、 黙々と歩き、ごあいさつをして末の子を抱いた。
そして帰宅し、生活し、 次の日の今日、会社にきて件の「別の人」が遊びに来たときに、 なんと!!! その嫉妬を「思い出した」のである。 まるっきり忘れていた。 いくらなにかにつけ忘れっぽい私でもこんなことは今までなかった。
信用に甘えるどころかずぶずぶな上に、 あぐらをかいているにも程があると思う。 もちろん年を取って、感情がそれほど大きくなかったのもあると思う。 別にあぐらをかいていることが夫に申し訳ないとかそんなことはないけれど、 なんだかなー、人としてあんまりでは?という気になった。
今書いていて思い出したのだが、 会社からの帰り道、遊びから帰ってきた息子と会ったのだった。 私は彼が無事に、しかも明るいうちに帰ってきてくれたことにほっとした。 それですっかり忘れたのだろうか?
そして思い出したからには新鮮な感情に今なった。今。 しかしひとりの女として顔も知らない本人に喚く意味もなく、 夫に喚く意味もなく、ちくりと刺しつつ笑い話で昇華させるしかない。
あとはいまだ痩せていない自分にもっと失望する。 本当は嫉妬より、失望のほうが重くのしかかるとわかっている。
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