1人と1匹の日常
2004年12月21日(火)  あの頃の話をしよう(2)
リハビリ入院中、1冊の介助犬の本を手にした。
そして、同じ頃、テレビで、初めて、介助犬を目にした。
「す、すごい・・・。」

それまでの人生の中で、実際に働く補助犬たちを見かけたことがなかった。
イメージも湧かなかったし、とにかく初めて介助犬の存在を知ったわたしは、感動したのだった。

その頃は、まだ短距離なら、何とか松葉杖で歩けていた。
歩くためのリハビリが中心で、車イスに頼るのは、ご法度。
歩ける範囲と行っても、病棟から、リハビリ室まで、疲れては休憩して、椅子から立ち上がるのにまた時間がかかって・・・1時間近くもかかっていた。
お見舞いに来た家族ならば、たった5分で辿り着ける距離・・・。
自宅では、とても家の外へは、出かけられなかった。
大好きなショッピングも、我慢していた。

歩けないから、仕方ないのだと・・・。

そんな時に、介助犬の存在を知ったのだった。
両松葉杖で歩行していると、手に荷物が持てない。
冷蔵庫から、ペットボトル1本も運べなかった。
もしも、介助犬が側に居てくれたら・・・。
わたしが持てない物を、一緒に持ってもらえる・・・。

介助犬を初めて知ったわたしは、そんな不純な動機を抱いたのだった・・・。
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