ラヴ*パスポート



葉月アキラ、自由に生きてきた。色んな恋を、した。
やっと腹を括ったその先は、長男の、嫁。
騙したり騙されたりの日々から抜け出したワタシだけれど、果たして頑張れるのか?

結婚5年目に入った2013年12月、不妊治療の末、娘を授かりました。

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2005年06月16日(木)  ©  性別を超えた、ある意味騙し合いの様な友情。


”プライド”を観たからではありませんが
ワタシと北川氏には、其れなりに友情が有る、とは前から思ってましたが〔何〕
普段クールで冷たい彼の〔ワタシもだけど〕温かさが少し判った今日この頃

『早く此処〔今の会社〕辞めないと転職キツイんだよね。』
『お前なら大丈夫だから、次もすぐ見つかるからもう少し居なさい。』
『判って無いよね、女の転職は大変なのー。』

お前は信用している
大切なヤツだと思っている
彼は、ワタシにそう言っていた。

ワタシと同じ香りのする北川氏だけに、ワタシは思っていた
”口ではそんな事言いつつ、絶対心からはワタシに心を開いて無いダロ。”と。

ワタシの性格ですか?えぇ、悪いです、歪んでます。ごめんなさい。

ワタシは、うんそぅだな
北川氏が好きだ、人間として
尊敬もしていれば、会社で1番信用しているのも彼だ。
でも、何処かで疑って居るのも事実、そんな簡単に全てを曝け出し心を許す事は出来ない。
ワタシは、そう言う人間だ。

『お前は大丈夫とかって・・・他人事だと思って簡単に言うな。』
『俺が保証する、で、お前を受け入れない会社に俺が言ってやる!』

ワタシは貴様の子供か?

『否、結構です。恥ずかし過ぎる。』
『そうか?』

当然だ。


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馬鹿発見、です。

またコイツは適当な事言ってるよ、と話半分に聞いていた。当然だ。
如何考えてもおかしな話だもん。

『そんな事言っても、君はワタシを裏切るわ。あはは
 其の時が来たら、”そんな事知らねぇ”って突き放すよ。』

すると彼は、真剣に
『俺がお前を裏切ると思うか?そんな風に見えるのか?』そう言った。

『・・・思うし、見える。』

彼の言葉が冗談でも本当に思って言ってくれてるのだとしても
ワタシは、話半分に”ありがとう、宜しくね”と言っておくべきだったのだろう。

でも、彼に嘘の気持ちは言いたくなかった、のだ。

裏切られると思ってる
突き放すと思ってる
だって、彼はワタシの恋人でもなければ夫でも無い
只の友人で、部下なだけ。
裏切って当然、突き放して当然だ。会社を辞めたら。

彼は言った
『安心しろ、俺はお前を裏切ったりしない。』

何?”プライド”に影響されてるの?
君はそんなに簡単に人を信用しやしない、ワタシと同じで。
心の中を他人に見せる事はほぼ皆無と思ってて正解、ワタシもそうだから。

だから実際そうなれば、勿論突き放すだろう彼。
でも、今時点では本当にそう思ってくれていると言うなら
ワタシは、彼のアツい友情に答えたいと思った。

そんな、非常にキモイ俺様達。

ワタシが今の会社で唯一得た物は
北川氏との、まるで騙し合いの様な不思議な友情、かもしれない。



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