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2007年08月08日(水) ©
向ける場所の違う罪悪感。
少し悪い女になってやる、と息巻いていたワタシ。
泰ちゃんは、悪い男だから真剣に付き合っていてはいけない
適当な位が丁度良い、のだと。
ワタシも純も、そう思っていた。
いや、今もそう思っては、居る。
大からのメールに返信出来ないワタシ
自分からメールをしてあげられないワタシ
電話に出てあげられないワタシ。
泰ちゃんからの電話に極力出るワタシ
時々、少し会ってみたりするワタシ。
大は彼氏で、泰ちゃんはお客さん
”ワタシは仕事をしているの”そう自分に言い聞かせる事で
自分を正当化してみたりする。
でも、大に対して罪悪感を持つのが普通。
だけど、ワタシは大に”申し訳ない”とは思いつつも
罪悪感と言う程の気持ちは持ち合わせていなくて
逆に、泰ちゃんに対し”彼氏と言う存在が居る事”に罪悪感を感じる。
ホステスたる者、彼氏が居ても”居ない”で通すのが当然であり
其れに罪悪感等を感じる事は、全く無い。
例外なくワタシもそうだ。
出来るだけ本当の事しか言わないし、話さないけれど
お客さんに対し、常につき続けている嘘は勿論有る。
だけど、罪悪感なんて感じた事は無い。だって其れも、お仕事なのだから。
だから、罪悪感を感じると言う事は
少なくとも其の人を”お客さん以上”の目で見ていると言う事。
其れに気付いた時、少し戸惑った。
此処に、ホステスになって、初めて人を好きになりかけているワタシが居る。